企業から寄せられた声(文字情報)

長崎遊覧バス株式会社

会社概要

所在地: 長崎県長崎市
業種: 運輸業
従業員数: 30人

訓練概要

訓練コース: 観光バスガイド養成コース
職種: 添乗員
訓練生数: 2人
期間: 平成20年12月1日~平成21年3月18日

人材の確保が難しいバスガイド

株式会社ウィズネス
長崎遊覧バス所有の大型バス

――今までの、バスガイドさんの人材確保の状況について教えてください。

 当社では、バスガイドの人材確保について、常々頭を悩ませてきました。募集を行っても、ドライバーなら問い合わせを多くいただきますが、バスガイドに申し込む方はなかなかいません。また、バスガイドは、本人に、旅行への深い関心が必要ですが、加えてお客様に好感を持っていただけるような容姿や声、愛嬌なども必要とされますので、応募いただいた方なら誰でもというわけにもいかない、適材適所が難しい職種なのです。
 過去の採用を見ますと、バスガイドの場合、高校の新卒生を採用し、4~5年みっちりと教育してやっと一人前になるのですが、その頃結婚適齢期に入ってしまい結婚退職する人が多いのです。また、結婚後続けても、子どもさんがいる方は宿泊旅行のガイドは難しく、定着率が悪いのが悩みの種でした。

訓練実施を実現させた「四輪駆動」

株式会社ウィズネス
松永総務部長(中央)、山口営業総務課長(右)
より訓練の実施状況について報告を受ける
長崎商工会議所の原さん(左)

――ジョブ・カード制度を利用されることになったきっかけは?

 ハローワークにバスガイドの求人募集を出していたところ、それをご覧になった長崎商工会議所(長崎県地域ジョブ・カードセンター)の方から、有期実習型訓練に協力いただけないかというお話をいただきました。そのときジョブ・カード制度を初めて知ったのですが、助成金をもらいながら体系的に人材育成ができるとのことで、「これはよい!」と思いました。
 何より心強かったのは、商工会議所の担当の方が、昔、添乗員のアルバイトを経験されたことがおありだそうで、驚くほどガイドの仕事に詳しく、こちらの要望をすぐに汲み取っていただけたことです。カリキュラムや評価シートの作成などでも的確なアドバイスをいただきました。
 募集から応募まで1カ月という短い時間の中、申請書類の作成も大変な作業でしたが、商工会議所の方を中心に、ハローワーク、雇用・能力開発機構長崎センター、長崎県職業能力開発協会の方などの協力をいただき、訓練実施にこぎつけました。皆さんの「四輪駆動」に引っ張られて、こちらもやる気にさせられましたね(笑)。

「会社の顔」を育成

――訓練開始から約1ヵ月を経ました。現在の状況はいかがですか。

 2名の方の訓練を行っていますが、バスガイドの経験豊かな先生をお招きして、バスガイドとしての適性を見るための座学を実施しています。その後、実際に先輩バスガイドについてバスに乗ってもらう実地訓練を予定しています。

 座学の具体的な内容は、接客業のマナーや安全運行のチェック、旅行前の自己管理法、観光地の知識、各種情報収集など多岐に渡っています。特に長崎は観光スポットに恵まれた土地ですから、バスガイドに求められるレベルが高く、訓練生にはハードな内容かもしれません。

 しかし、バスガイドには、お客様の旅程の安全と楽しみを担う重要な責務があります。お客様はバスガイドを気に入ると、その会社のリピーターとなりますが、そうでなければ二度とお声がかからないこともあるほどです。いわばバスガイドは、「会社の顔」とも言えるでしょう。訓練では、その責任感を持って、お客様に快適な時間を提供できるよう、クリアしていただきたい内容を揃えています。

中小企業にメリットある制度

――まだ途中段階ですが、ジョブ・カード制度についてどのような感想をお持ちですか。

 企業にとっては助成金をもらいながら、人材育成のスキームを整備できるということに大きなメリットを感じています。特に、求人・採用・人材育成に十分な人件費を割けない中小企業にとっては願ってもない制度だと思っています。
 また、有期実習型訓練は、雇用の義務がない「お試し期間」でもありますが、企業としては、訓練期間中に、求職者のやる気や適性を測ることができますし、求職者もお給料をもらいながら正社員と変わらぬ待遇(雇用保険、社会保険加入あり)を得て、自分に合った職場環境か否か、自分は本当にこの仕事に向いているかどうかを知ることができます。企業と求職者ともに、ミスマッチングという不幸を避けることができるのも本制度の特長でしょう。この点でも、優秀な人材を見極めて長期雇用したい、中小企業のニーズに叶った制度と言えるかもしれません。

――改善点など、気づかれた点があれば伺いたいのですが。

 有期実習型訓練を行ってみて満足すべきことがほとんどですが、あえて言うなら、書類関係の簡素化を希望したいですね。今回は限られた時間の中、ジョブ・カードセンターの方の協力をいただきながら、慌しく行ったという印象です。企業の担当者にとっては、従来の業務に加えこれだけの書類作成の時間はかなりの負担になると感じました。制度のメリットはあっても事務処理が追いつかなくて利用できないというケースも出てくるのではないでしょうか。
 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を先に行った企業として、この部分が改善されれば、他企業にも自信をもってお勧めできます。もちろん、当社に関しては、ジョブ・カード制度を知ったいま、「これからの求人はジョブ・カード制度で」と思っています。