企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社桜製作所

会社概要

所在地: 香川県高松市
業種: 製造業
従業員数: 29人

訓練概要

訓練コース: 営業販売コース
職種: 営業員
訓練生数: 2人
期間: 平成20年8月18日~11月27日

「形」のないものを売る難しさ

株式会社桜製作所
株式会社桜製作所 永見社長

――ショップのスタッフの仕事について、ご説明ください。

 当社の本社工場は高松市にありますが、直営店は高松市と東京・銀座にあります。
 創業以来60年、当社はお客様から注文をいただき、世の中に2つとないオリジナル家具を製作してきました。ショップにはお客様がイメージしやすいようにサンプルを置いていますが、スタッフは、今はまだ形になっていないものを売らなければなりません。色や形、大きさなどお客様の要望を細かく聞いて、イメージをより具体的にしていくという作業が求められます。スタッフには、お客様の要望をきちんと聞くヒアリング力、こちらの提案もしっかりと伝えられるコミュニケーション能力が必要になります。
 今回、ジョブ・カード制度を活用したのは、東京のショップでアルバイト採用した、営業・販売職の2名です。

「アルバイトから正社員へ」をサポート

株式会社桜製作所
正社員となった高橋さん

――ジョブ・カード制度導入のきっかけは何ですか。

 昨年5月、高松商工会議所の方からジョブ・カード制度の話を聞いたのがはじめです。東京のショップのアルバイトが頑張っていたので、制度を活用して正規雇用したいと思いました。

――どのような訓練を行ったのですか。

 OJTはショップで接客を、OFF-JTはマナー研修や家具メンテナンス研修、そして本社工場で木材知識や製造工程を修得しました。実際に家具を製作する現場を知っていれば、自信を持ってお客様に説明できるので、営業トークの質も高まります。また、お客様の要望をより的確に、現場の職人に伝えることも可能になります。
 また、マナー研修を受講した高橋さんは、今まで正式にビジネスマナーを学んだ経験がなく、社会人としてのマナーに不安があったそうですが、お辞儀の仕方、名刺の受け渡し方、敬語の使い方など、ずいぶん参考になったようです。

ジョブ・カード制度の理念に共鳴

――高松商工会議所(香川県地域ジョブ・カードセンター)との協力体制はいかがでしたか。

 高松商工会議所の管轄内では、当社が有期実習型訓練の実施企業「第1号」だったようです。最初に、推進員の方から「いろいろな面でお手伝いしますので、安心してください」との言葉をいただきました。当社の担当者と推進員の方は、頻繁に行き来していましたね。
 ただ、私が見たり聞いたりした限りでは、ジョブ・カード制度の導入には書類作成の時間が多すぎるような気がします。事務処理を軽減されると、もっと多くの企業が参加すると思います。
 

――ジョブ・カード制度のメリットは何でしょうか。

 面接だけで、その人の適性を判断するのは不可能です。中途採用の方も、その人が今までどれだけすばらしい仕事をしてきたのか、どういった能力があるのかは職務経歴書だけではわかりません。人を見るにはかなりの時間が必要です。
 私がジョブ・カード制度に興味を持ったのは、「こういう能力がないと(企業に)入れない」というのではなく、「こういう能力を身につけないとよい仕事ができない」という考え方がベースにあると感じたからです。
 大企業なら自社に研修制度があるかもしれませんが、中小企業では、人材育成のために時間を割くことができません。研修は必要だとわかっているけれど、なかなか言い出しにくい状況です。しかし、ジョブ・カード制度では、研修が必要だということを明確に打ち出していて、そのために助成金を出してくれます。「お国の言うことだから、これに則ってやらなきゃ」ということで(笑)、それまで躊躇せざるを得なかったことに、背中をポンと押してもらった感じですね。