企業から寄せられた声(文字情報)

加藤工業株式会社

会社概要

所在地: 大阪府豊中市
業種: 製造業
従業員数: 27人

訓練概要

訓練コース: 機器製造加工総合コース
職種: 一般機械器具組立工
訓練生数: 6人
期間: 平成20年12月4日~平成21年3月5日

厳しい仕事が抱える求人難という悩み

加藤工業株式会社
加藤工業株式会社代表取締役 加藤さん

――現在、6人もの訓練生を迎えているそうですね。

 はい。当社は、優れた若い人にたくさん来ていただきたいと思っています。今回の有期実習型訓練には13人の応募をいただき、面接をして現在の6人に決めました。
 当社は、毎年のように求人雑誌や求人サイトに広告を出していましたが、「3K」のイメージからか、なかなか応募者が集まりません。求人募集に多額の掲載料を払って、1人の応募もないときもありました。
 豊中商工会議所に「優れた人材確保に向けた、よい制度があれば教えてほしい」と声をかけていましたが、昨年2月、もうすぐジョブ・カード制度が始まると聞き、「ぜひ、1番でやらせて欲しい」とお願いしたのです。

――面接で6人に選抜されたとのことですが、御社が求めている人材に必要なものとは?

 当社は、食品、自動車、化学、バイオ、塗料など、あらゆる業種の工場で使用されるプラント設備を製造しています。主にタンクやコンベアなどの機械ですね。
 当社は危険な作業が多くて、一歩間違ったら死の危険にさらされることもあります。何より大切なのは、危機予知能力とでも言うのでしょうか、落ち着いて物事を冷静に見る力が求められるし、危険な状況に対応するために俊敏な動きができないといけません。一次面接では、その点を特に厳しく見させていただきました。

見込みある若者に職人技の継承を

加藤工業株式会社
(前列左より)津村総務部長、加藤代表取締役、
豊中商工会議所 西村さん、(後列左)黒木総務部兼経営戦略部部長、
(後列右)豊中商工会議所 仲村さん

――具体的な訓練の内容を教えてください。

 OFF-JTはアーク溶接の講習などを受講させました。溶接は当社の業務で基本となる作業ですが、溶接の資格を取得するために、受けなければいけない特別教育があります。OFF-JTは、その特別教育の基本となるものをクリアしていただこうという主旨です。具体的には、溶接の基礎と研削砥石、それからプレス加工などです。特別教育のほかには、簡単な図面の講習や塗装の講習も受講させました。
 OJTは、会社の現場の人間が教えています。溶接100時間、製缶・組立100時間、塗装50時間、資材50時間の合計300時間を予定しています。

――訓練生の様子はいかがでしたか。

 私は、指導する社員たちに、訓練生には厳しくするよう話しました。ジョブ・カード制度は、教えてもらいながら給料がもらえますが、そんな恵まれた環境はほかにはありません。訓練生がいざ社員になったときに、「訓練中とは随分違う」と思われたらいけないと思ったからです。それに、私も溶接士ですが、当社には優れた技術を持っている職人たちがいます。これらの技術を、仕事に熱心な若者に伝えていきたいという気持ちがありますしね。
 こういう厳しい時代だからでしょうか、訓練生は生き残るために真剣です。私の訓練生に対する評価は、総合的に見て「高め」です。正規雇用に関しては、指導担当の社員を含めた役員会で決定しようと思っています。

中小企業の費用負担が今後の課題

――もうすぐ訓練期間が終了しますね。ジョブ・カード制度に関しての感想は?

 ジョブ・カード制度は、若者にチャンスを与えるよい機会だと思います。また機会があれば利用したいと思っていますが、その一方で課題も感じました。
 それは、事務処理が複雑だということ。当社が豊中商工会議所担当の有期実習型訓練実施企業「第1号」ということもあり、豊中商工会議所の方とは、お互い試行錯誤の中で進めてきました。当社の担当者は、商工会議所の方と頻繁に連絡を取り合っていましたが、「不明点が多かったが、何でも質問できてよかった」と話していました。
 今後、事務処理の簡素化が進めば、活用企業にはとてもありがたいことですね。