企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社フジ物産

会社概要

所在地: 静岡県静岡市
業種: 卸売・小売業
資本金: 5,000万円
従業員数: 62人
URL: www.fuji-bussan.com/company/default.asp

訓練概要

訓練コース: 会社全体の業務内容把握コース
職種: 営業員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成21年7月~10月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社フジ物産
燃料油・潤滑油などの石油製品を取り扱う

 当社では、石油製品の販売、漁業用餌料および養魚飼料の販売、冷凍食品および水産食品の販売、冷蔵倉庫、環境に配慮したコンクリート剥離剤の開発、鰻の養殖および加工販売等々、多岐にわたる事業を展開しています。
 また、国内に3支店と3事業所、海外には南アフリカ共和国、スペインに事務所を設置して客先のニーズに応える体制を整えています。
 このように幅広い事業展開を行っているため、中途採用時の教育訓練に多大な時間が必要であり、これが人員増強の阻害要因となっていました。そのような悩みを抱えているときに静岡商工会議所の静岡県地域ジョブ・カードセンターの担当者からジョブ・カード制度の説明を受け、問題解決の一助となり得るのではないかと考え、この制度を活用することにしました。
 講師を社内の若手メンバー(ただし、実務経験が5年以上)に任せることによって、講師役の社員の成長も見込めること、助成金の受給によって訓練費用の負担を軽減できること、なども制度活用の動機付けになりました。
 さらに、静岡商工会議所から説明を受けた時期がタイミングよく、中途採用を計画しているときであったことも幸いでした。

2.具体的な取組内容

株式会社フジ物産
マグロの餌を中心とした飼料を取り扱う

 訓練カリキュラムは、基本的に当社の既存の訓練メニューを基に作成しましたが、静岡商工会議所から提供された各種の参考事例が大いに役立ちました。
 Off-JTの計画段階では、社内講師7人の選定および日程調整がつかず、取りまとめに手間取りましたが、各部から選定された講師の仕事のスケジュールを優先し、残った日数を総務課で担当することを基本的な考え方として日程調整を行い、訓練カリキュラムを作成しました。
 燃料油・潤滑油などの石油製品を取り扱う Off-JTは、企業全体の業務を理解してもらうことから始めましたが、業務部門が漁業用餌料および海外業務、水産食品卸、石油製品卸販売、ガソリンスタンド業務等々と多岐にわたるため、全ての部門の業務説明を 1人の講師で担当することは困難でしたので、各部門から 1人ずつ講師を選出して講習を実施しました。
 各部門の講師が担当部署の業務の説明をした後、営業部の担当者が訓練生を現場へ連れて行き、説明をしつつ、業務の一部を実際に行わせて業務内容を理解させたり、営業担当者に同行させてお得意様とのやり取りを聞いてもらうなど、それぞれの部門の現場を理解させることに主眼を置いた内容にしました。
総 務課は、業務内容が不良債権処理の法務関係とか労働関係など、法律にかかわる部分が多く、訓練生には少し大変かなと思いつつ講習を行いました。他部署の講師も、慣れない講師業務に少し戸惑いつつも、一生懸命やっていたのが印象的でした。
 OJTは、担当部署でメンターを決めて、新入社員教育と同様の形で行いました。業務としては専門業務ですので、訓練生も、頭では理解できても、実際の業務となると戸惑いが多かったようですが、何とか講習を終えることができました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 認定申請の手続きを行うに当たっては、当社にとっては初めて取り組む申請書類作成であり、不慣れなための戸惑いもありましたが、静岡商工会議所の担当者と相談を重ねながら作成することで疑問点や問題点をクリアでき、認定にこぎつけました。
 また、Off-JTの実施過程では、予定していた部署の講師に急用ができ、計画どおりに進められないという問題が発生したこともありましたが、事務方と関係部署で調整し、予定を入れ代えながら計画した訓練を終了しました。
 営業部は、お得意様の都合によって業務日程が変わることがしばしばありますので、当初からの講習日程どおりにはなかなか進まないことは事前に想定していました。今回程度の計画変更は、想定の範囲内であったと考えています。
 各部の講師同士で連絡を取り合い、調整したうえで日程を変更することもありましたが、業務を通じて違う部署の担当者同士が話をすること自体、普段はあまりないことですので、部門間のコミュニケーションを深める意味でも、当社として良かったのではないかと思います。
 能力評価については、これまで書面による評価を行うような制度がなかったため、当初は果たしてうまく実施できるかどうか心配な面もありましたが、計画段階から実施の段階に至るまで、静岡商工会議所の担当者から適切な資料提供や説明を受けながら進められましたので、抵抗も混乱もなく実施できました。

4.制度の活用による具体的な効果

 ジョブ・カード制度を活用する応募者は、正社員になりたいという一生懸命さを持っており、訓練中の真剣な様子からも、一般募集の応募者との違いを強く感じました。
 また、企業にとっては、評価結果で採否を決定できるため、採用時のミスマッチを防止できますので、当社のニーズに合った人材を確保できました。
 さらに、訓練中の経費が助成されるため、これまではコスト上の制約でできなかった効果的な教育訓練を実施できました。
 訓練カリキュラムや評価シートの作成については、初回のため苦労もたくさんありましたが、この経験は、今後の社内教育にも活用できます。
 訓練生は、業務内容を理解できただけでなく、訓練に携わった多くの関係者たちともコミュニケーションをとることができましたので、採用後も職場でスムーズに受け入れられています。
 加えて、訓練生が訓練実施時に各部署の現場に接したことにより、今後も各部署の担当者の顔を思い浮かべながら、気遣いのできる業務処理を行えるのではないかと期待しています。
 OJTのメンターを担当した若手のスタッフにとっても、それまでは自分が一番下であることから、言われた業務を行うことで精一杯でしたが、自分が教える立場になり、また、相手の言うことを聞く立場になることによって意識が変化しましたので、訓練生本人自身の成長に繋がったように思われます。

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要