企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社丸市青果

会社概要

所在地: 愛知県西春日井郡
業種: 卸売・小売業
資本金: 1億円
従業員数: 137人

訓練概要

訓練コース: 営業販売員(青果物卸売)人材育成コース
職種: 営業員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成21年10月~22年1月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社丸市青果
仕事風景

 当社は、国内外の青果・野菜生産者や様々な出荷団体(JA、出荷組合、産地業者、商社など)を通じて、名古屋市中央卸売市場北部市場に出荷された野菜や果物、加工食品を、せり売りや相対売りで仲卸業者、売買参加者に販売する卸売会社です。青果物の安定供給、公正な価格での販売という社会的使命をおび、生産者と消費者を結ぶ物流の重要な拠点といえます。
 仕事は、営業部門(野菜、果物、商事)、商品管理部門、事務管理部門があります。年間を通じて新鮮で安全な野菜や果物を全国の産地から集め、適正で公正な取引を進めながら強固な財務内容と営業基盤を維持していくためには、それぞれの部門での業務能力の向上が必須であると考えています。そのような考え方から、正社員の構成を高くしており、特に営業職は100%正社員です。商品管理部門は、中途採用者が多く、パートタイマーやアルバイトで採用していますが、本人の希望と努力次第で営業職の正社員への登用を行っています。
 新卒者の新入社員教育は、入社時の教育訓練で育成してきましたが、中途採用者に対する教育は先輩頼りの OJT中心の教育で済ませていました。その影響もあってか、新卒者と中途採用者との間には、仕事へのモチベーションや成長のスピードに差があり、中途採用者への教育訓練の充実が必要であると考えていましたが、時間的、経費的な余裕がなく、手をつけられないまま今日に至っていました。
 そのような状況のもとで、今回、有期実習型訓練の存在を知り、かねてよりの懸案であった中途採用者の人材育成の仕組みを構築するチャンスだと認識して、取り組むことにしました。

2.具体的な取組内容

株式会社丸市青果
訓練指導風景

 訓練実施計画の作成に当たっては、以下の点を重視しました。
(1)従来のOJT中心の教育内容を見直し、営業販売員として仕事を進めるうえで最低限必要な以下の知識や技能を習得させるためのOff-JTを組み込みました。

1)売買契約や卸売市場法などの法令などに関する知識

2)青果物に関する基本的な商品知識

3)フォークリフトの運転技能

(2)従来のOJT教育内容を見直し、商品管理業務と営業補助業務を中心に、体系的な訓練カリキュラムとして整理し、見直しました。

(3)OJTとOff-JTを効果的に組み合わせた訓練カリキュラムとするため、名古屋商工会議所の担当者と相談しながら訓練内容や日程表を作成しました。

(4)ビジネスマナーに関しては、より効果的で質の高い訓練を実施するために、外部の教育訓練機関を活用しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 中途採用で優秀な人材を確保することはなかなか難しいのですが、ハローワークなどが主催する若年者向けの雇用に関するイベントに積極的に参加して、技能習得に積極的な若い人材を集めるようにしました。
 助成金の申請手続きでは、提出する書類が多いことに加え、こういった制度を活用するのは初めてでしたので、不安だらけでした。しかし、訓練実施計画の認定申請から助成金の支給申請の手続きまで、名古屋商工会議所に親身になって支援してもらいましたので、最後まで実施することができました。

4.制度の活用による具体的な効果

 まず、当社のニーズに合った人材確保ができたことがあげられます。3カ月という訓練を実施することにより、当社および訓練生の双方にとって、お互いをしっかり見つめることができましたので、ミスマッチを防げる良い制度だと思います。訓練生は、この訓練を受講したことによって、当社のあらましや現状を知ることができ、また、会社幹部から直接指導を受けたり、個人的な会話までできたことによって、モチベーションが上がったようでした。また、訓練日誌に記入することによって、日々の業務内容を把握したり訓練の振り返りができたこと、評価シートによって自己評価と企業評価の比較ができるので、的確な自己分析ができたことなども、訓練効果を高めた要因だったと思います。
 次に、社内の人材育成システムの改善や教育担当者の能力向上に繋がったことも、当社にとっての大きな効果でした。今回作成した訓練カリキュラムを参考にして、既存の教育カリキュラムの構成を改めて見直し、より充実した内容にすることができました。特に評価シートは、当社のニーズにぴったり合っており、大変参考になりました。
 さらに、教育訓練に関する社内関係者の意識改革に繋がったことも大きな効果でした。部長クラスに講師をお願いしたことで、「採用や教育は担当者任せ」という慣習が改善されましたし、指導体制をきちんと組んだことにより、採用部門以外の関係者も人材育成に関する意識が大幅に向上しました。講師を務めたメンバーは、訓練終了後も、従来の新人教育と同様に訓練生の成り行きを注意深く見守っています。
 助成金を受給することによって、人材育成経費の負担軽減ができたことも含めて、このように多くの効果を生み出すジョブ・カード制度は、大変意義ある制度だと実感しており、今後も積極的に活用していきたいと考えています。

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要