企業から寄せられた声(文字情報)

ナイトー金属株式会社

会社概要

所在地: 大阪府大東市
業種: 卸売・小売業
資本金: 1,000万円
従業員数: 15人

訓練概要

訓練コース: 営業・配送社員養成コース
職種: 営業員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成22年4月~7月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

ナイトー金属株式会社
OJT訓練の風景

 当社では、従来から体系的な社員教育の必要性を認識していましたが、具体的な訓練カリキュラムを作成するまでには至っていませんでした。そのような中で、民間の人材紹介会社を通じてジョブ・カード制度の情報を入手し、大阪商工会議所の大阪府地域ジョブ・カードセンターを紹介してもらいました。同センターに問い合わせたところ、企業開拓推進員の方がすぐに来社され、制度の詳しい内容を説明してもらいました。制度の説明を聞き、この制度を導入すれば、当社でも効率的、効果的な人材採用が可能なのではないかと考えて、活用してみようと思いました。
 この制度の良い点は、専門家の指導のもとで当社の業務内容に基づいたオリジナルの訓練実施計画を作成することができ、その計画に基づいて体系的な職業訓練を実施できることです。また、一旦、訓練カリキュラムを作成すれば、1回だけの訓練ではなく、今後の新入社員研修などでも広く活用できることです。これらの点も含めて総合的に判断し、この制度を活用して有期実習型訓練を実施することに決めました。

2.具体的な取組内容

 当社は、ステンレス鋼材の卸売業を営んでいます。今回は、ステンレス鋼材の卸売における営業スタッフを正社員として採用するに当たり、この制度を活用しました。
 当社の顧客と取引するためには、ステンレス鋼材の種類や特性、用途、加工工程などに関する知識を必ず身に付ける必要があります。営業職であっても製造の現場を体験させ、実際に作業をさせながら製品の特性について理解させるという観点から、OJTの総訓練時間数 374時間のうち、4割をステンレス鋼材の加工(シャーリング)における作業補助や荷役の補助、整理などといった現場作業に費やしました。
 また、Off-JTについても、ステンレスの種類や特性などを学ぶ「製品知識の習得」、加工(シャーリング) 作業の基本について学ぶ「加工工程の基本」、5Sや安全作業、労働災害の防止を学ぶ「安全衛生」など、営業業務の知識だけでなく、製品や生産工程の現場で必要となる知識も理解させるような訓練カリキュラムを作成しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 訓練実施計画の作成に当たっては、既に作成されている同業他社の訓練実施計画を参考にしました。このサンプルは、Off-JTの大半を外部機関で実施する計画になっていましたので、外部機関の活用を検討しましたが、訓練と当該講座の開催時期が一致しなかったため、全ての訓練を社内講師のみで実施することにしました。
 従業員数が少ない中で社内講師による Off-JTを実施することは、日程調整や事前準備などで社員にも負担をかけましたが、指導にあたる社員はもとより、それをサポートする社員に対して有期実習型訓練の意義や目的を丁寧に説明し、理解してもらうことによって、社員が積極的に訓練に関与するようになりました。訓練期間中はトラブルもなく、スムーズに訓練カリキュラムを実施することができましたので、社員の一体感の醸成にも繋がりました。
 訓練生の募集に当たっては、ハローワークと並行して、有期実習型訓練の活用を推奨している民間の人材紹介会社にも依頼しました。その際、人材紹介会社には、今回の訓練の目的や内容、訓練生に求めるスキル、仕上がり像についてしっかりと説明し、意思疎通を図りました。
 求人募集の結果、10数人の応募があり、人材紹介会社による面接、当社による面接を経て、当社の採用ニーズに合致する訓練生を確保することができました。人材紹介会社の活用には費用がかかりますが、面接の効率化と人材の絞り込みができるという点では、人材紹介会社の活用も有効だと思います。

4.制度の活用による具体的な効果

 一番大きな効果は、「当社の採用ニーズに合った人材を採用できた」ということです。3カ月間・4 68時間という訓練期間・時間を通じて、訓練生の力量や適性、性格などを肌で感じることができましたので、当社にとって適性のある人材かどうか、じっくりと判断する時間を確保できました。また、訓練生の能力を十分に把握できましたので、入社後の育成にも大いに参考になりました。  訓練終了後に正社員採用した訓練生からは、「会社の業務内容だけでなく、ビジネスマナーなどの研修も訓練カリキュラムに組み入れてもらったので、社会人としての自覚が改めて生まれました」「社長をはじめ、多くの社員の方に講師を務めてもらったので、会社の業務を体系的に理解でき、自分に対する期待がひしひしと伝わり、改めて責任の重さを感じました」という感想が寄せられています。
 また、大阪市が主催する大阪市ジョブ・カード普及フェアを開催するに当たり、訓練を受講して正社員採用された訓練生の体験談を話してほしいと大阪商工会議所を通じて依頼がありました。本人に確認したところ承諾したので、当日はパネリストとして出演しました。人前で話すことに躊躇することなく、役割をしっかりと果たしたことに成長を感じました。このようなことも、今回の訓練の大きな成果であると考えています。
 訓練実施計画や評価シートの作成には時間と労力がかかりましたが、今後は、この経験をもとに、新入社員の教育などで活用していきたいと思っています。

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要