企業から寄せられた声(文字情報)

社会福祉法人さくらんぼの会

会社概要

所在地: 愛知県名古屋市
業種: 医療・福祉
資本金: 100万円
従業員数: 60人

訓練概要

訓練コース: 障害者自立支援施設での総務・経理事
職種: 経理事務員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成22年4月~9月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

社会福祉法人さくらんぼの会
さくらんぼの会の作業所

 当会は、障害者の所得保障と労働保障を目的として、弁当配給事業やメール便事業などのいくつかの事業を行っており、常に障害者の社会参加や所得の向上を目指して、仕事の確保や業務改革、明るく働きやすい職場づくりに取り組んでいます。
 業務内容は、製造や加工を行う作業部門、納品や回収を行う配達部門、顧客確保を行う営業部門、受発注や納品管理、財務管理を行う事務部門があります。
 事業の安定と給与改善を図るには、それぞれの部門における職員の作業能力の向上が必要であることから、特に入社時の教育訓練を重点的に行い、人材の育成を図ってきました。
 働く人の意識改革と、このような人材育成によって、作業部門では効率化が着実に進展してきましたが、一方で、事務部門については改革の必要性を感じていました。
 今回、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を知り、この制度を活用すれば、採用者の職務に適した人材育成が実施できることが分かりました。これぞ企業が求める人材育成支援制度であると認識し、当会でも取り組むことにしました。
 事務部門に所属する非正規雇用者は、仕事に取り組む姿勢が熱心で向上心も旺盛であり、本人も正社員雇用を強く希望していましたので、この制度を活用して、総合的な事務処理業務の習得とパソコン技能のレベルアップに取り組むことにしました。

2.具体的な取組内容

社会福祉法人さくらんぼの会
訓練生の仕事風景

 訓練カリキュラムには、総務事務管理担当者として習得しなければならない管理、事務処理、障害者支援などの業務内容をできるだけ織り込んで、本人が何を習得しなければならないかを明確にしました。障害者福祉サービス請求などの煩雑な事務処理や業務のデータ管理などのOA化のために必要な教育として、パソコンスクールを活用した Off-JTを行い、文書作成やデータ処理の技能を習得させました。この内容は、エクセルおよびワードのスペシャルコースからエキスパートコースまでの 150時間の講習です。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 今回の訓練は、既に非正規社員として雇用していた社員に対するキャリア・アップ型訓練であったため、訓練時間中に訓練生が担当している通常業務の処理が止まってしまうことが多々ありました。このような事態には、他の部署との連携による協力体制を構築して対処しましたが、結果的に、訓練にも通常業務にも大きな支障が生じることなく、訓練を終了できました。
 訓練生にとっては、訓練に加え、業務日誌などの毎日作成しなければならない資料がありましたので、大きな負担となる時期もありましたが、これも本人の努力と周囲の協力によって乗り切ることができました。
 助成金の支給申請に係る手続きなどでは、人員に余裕のない中で、担当者は他業務をこなしながら、訓練計画作成や認定申請、訓練実施管理、支給申請などを追加業務として行っており、時間的、体力的に厳しい面がありましたが、名古屋商工会議所の愛知県地域ジョブ・カードセンターや雇用・能力開発機構の愛知センターの担当者による親切なアドバイスを受けたことにより、スムーズに処理することができました。

4.制度の活用による具体的な効果

 訓練生は、訓練を通じてモチベーションの向上や技術の習得ができましたが、それ以上に、「期待されている」という実感を得ることができたようです。その結果、業務に従事する姿勢が変わり、自信と責任に繋がったことが大きな収穫でした。また、施設としては、人材育成に積極的に取り組む姿勢を示すことができたばかりでなく、他の社員の日頃の研修に対する意識が高まって、業務改善への取り組みが進んだことも大きな成果です。
 訓練カリキュラムを作成することによって、当会の仕事内容を改めて明確化することができました。今後も常に検討し、修正を加えることによって、充実した人材育成体制の構築に努めたいと思います。また、評価シートを活用することによって、当会としての指導目標の目安を知ることもできました。訓練生も、自ら技能習得の達成度を判定できますので、今後は他の部門においても習得しなければならない技能要素を明確化したり、評価項目を作成することによって、人材育成体制の構築に役立てていきたいと思います。
 今回、訓練計画の作成や訓練実施、助成金申請といった人材育成に関する公的支援制度の活用方法を知り、担当者としても良い経験ができたと思っています。

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要