企業から寄せられた声(文字情報)

フォーティフォー

会社概要

所在地: 北海道札幌市
業種: 教育・学習支援業
資本金: 100万円
従業員数: 3人
URL: http://www.44color.jp/#movie1

訓練概要

訓練コース: ビジネススクール教職員科
職種: 一般事務員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成22年1月~4月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

フォーティフォー
リーフレット作成のOJT訓練(左が訓練生)

 当社は、カラースクールとして9年間の実績があります。最近の不況で同業他社が廃業または事業を縮小するケースが多くみられる中、当社ではこれをチャンスとみなし、企業研修や公立学校での研修など、今までとは視点を変えて業績拡大に乗り出すことになりました。そのためには、人材が必要です。スクール業は、一般の受講生募集から授業カリキュラムの作成、受講生管理など、幅広い知識とスキルが要求され、その他にも講演やイベントなど、校舎以外での業務もあることから、一人前の仕事ができるまでには教育が必要です。それには経験と時間と経費がかかります。
 そこで、ジョブ・カード制度を活用することで、この職種部門における教育とそのための必要経費などの負担軽減が期待でき、かつ、将来の人材開発事業展開や質の高い教員配置などにも役立ち、職員の増員にも繋がるものと考えました。

2.具体的な取組内容

フォーティフォー
Off-JT訓練(左が訓練生)

 当社は、教育業であることから、訓練コース名をビジネススクール教職員科とし、目標は 「ビジネススキルを身に付け、ビジネススクールの職員が必要とする知識や技能の習得を目指す」としました。また、訓練内容は、訓練目標を達成するために必要な OJTと Off-JTをできるだけ密接に結び付くように心がけ、効果が上がるようにしました。訓練時期は、繁忙期の1月~4月(4カ月間)としました。訓練指導者は、訓練実施分野に9年の経験のある事務長が、指導責任者と評価担当者兼評価責任者は、学長である私が担当することとしました。
 訓練カリキュラムには、ビジネススクールの職員にとって最低限必要とされる受付業務や接遇、電話応対のほか、スケジュール管理、生徒募集のためのホームページの作成、チラシ、リーフレットの作成、教務に関わる全般の知識を組み込み、OJT と  Off-JTによって習得してもらうことにしました。訓練カリキュラムの内容作成に当たっては、以下の点に配慮しました。

(1)今後に役立つパソコンスキルとしてのホームページの作成や文書の作成能力を身に付ける。

(2)仕事に対する考え方を代表である私から直接聞き、指導を受けることによってモチベーションが上がり、将来の展望を考えてもらう。

(3)訓練終了後、正規雇用できるように本人の能力を引き出し、スキルアップによる即戦力を期待して訓練を実施する。

具体的には、以下のとおりです。

(1)過去の研修会テキストや専門誌などで自己研鑽できる情報提供の環境を整備した。

(2)当社の内部だけでは補えない高度なパソコンスキルなどの習得には、外部講師によるOff-JTも取り入れた。

(3)外部講師による企業研修などがある場合は、自己研鑽の能力向上の好機会となることから、訓練生の管理実習を兼ねて聴講させた。 有期実習型訓練を終了し、正社員として採用した後は、企業研修の報告を兼ねて、それを他の職員に伝達研修として指導してもらっています。
 また、訓練期間中は、他の職員との協調性や相性も確認できます。以上の取り組みの結果、訓練終了後の評価(評価シートではオールA)も満足できるものとなり、正規雇用に繋がりました。
 訓練生も、通常の公共職業訓練とは異なり、正規雇用の可能性を期待して努力した結果であるとも思われます。
 この有期実習型訓練は、訓練生、企業ともに効果的な訓練カリキュラムの作成により、業務遂行上の大きな戦力になるメリットを得られる制度であると思います。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 当社は、教育のスクール業を営む企業であることから、訓練カリキュラムの作成や講師選定など、特に訓練を阻害する要因は発生しませんでした。ただし、指導に使用するパソコンや教室の空き状況とスケジュールを合わせることにはやや苦労しました。
 中小企業の場合、人は何とか手当できても研修用の設備(パソコンや Off-JT用の部屋)まで設置できる余裕はありません。そこで、場所と時間帯などを事前に職員に知らせ、あれこれ手を尽くすことによって解決しました。助成金の受給資格認定申請時には、パソコンレンタル料や会場借上料などを訓練経費として計上できますが、会社の近隣には、訓練計画に合わせた特定日の特定時間に借用する物件は少なく、高額であり、費用対効果の観点から経費計上は見合わせました。
 また、当社の場合は、少人数のため、休暇などの関係から、事業内の訓練指導者のやりくりにも苦労しました。もちろん、訓練生にも休日があるため、人や日時、場所、仕事、訓練の変更だけでなくスケジューリングが大変でした。今後は、それを解消するために訓練を第一順位として日程を組んでいきたいと考えています。

4.制度の活用による具体的な効果

 当社の求めるスキルを訓練生が身に付けてくれましたので、継続雇用で正社員として採用しました。訓練期間中は、仕事に対する考え方や能力、協調性など、実際に仕事に携わらないとみえてこない部分も分かりますので、求める人材像とのミスマッチが回避されたと思います。
 また、訓練生からみても、当社がどのような企業であるかを知ることができたうえ、企業の基本方針や職員の雰囲気なども事前に感じ取ることができましたので、当社での就業に対する意欲が確実に増したものと思われます。正社員としての採用時には、既に以前からいる職員とのコミュニケーションはできていましたので、制度の有効性が確認できました。
 訓練実施計画のカリキュラム作成については、当社の業務をそのまま訓練内容に活かして組むことができ、実・学一体化した実践型のカリキュラムとなりました。特に、企業研修内容を決めるための打ち合わせの中で、仕事に対する考え方を代表の私から直接聞き、指導を受けることができたことがパンフレットの作成やホームページおよびモバイル更新に役立ち、また、外部講師による企業研修などの聴講は、訓練生の管理実習の中で自己研鑽による能力向上に繋がりました。
 訓練終了後、訓練生は「実際の仕事をしながら勉強できて非常に良かった」と感想を述べていましたが、それがその証だと思います。
 今後も、当社ではこの制度を活用し、即戦力の人材を自らの手で育成し、社員を増やして事業拡大を目指していくことにしています。
 最後に、キャリア形成促進助成金は、現在の不況の時代に安定した雇用を促進するため、職員の採用時の人材育成の経費助成として非常に助かるものでした。ただし、申請から実際の助成金の受給までの期間が長く、人件費や講師料などの先払い費用が負担になることも事実です。中小企業にとっては、経費の前払いは資金繰りが厳しいため、できればもう少し早く支給してもらいたいと感じました。

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要