企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社エネニクス

会社概要

所在地: 広島県広島市
業種: 専門・技術サービス業
資本金: 500万円
従業員数: 34人
URL: http://www.enenics.co.jp/

訓練概要

訓練コース: 非破壊検査技術コース
職種: 管理職
訓練生数: 34人(いずれも6カ月間)
期間: 平成22年8月から5回終了
訓練種別: 有期実習型訓練 (基本型、キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社エネニクス
Off-JT の実施風景

 当社は、平成22年2月に設立した社員の平均年齢が30.6歳の若い会社です。様々な技術を有する総合エンジニアリング集団を育成し、全ての人々の「豊かな生活」と「夢ある未来」に貢献する企業を目指しています。
 当社がジョブ・カード制度の有期実習型訓練を知ったのは、広島商工会議所の地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方に活用を勧められたのがきっかけです。
 有期実習型訓練の活用を初めて検討したのは会社の設立から間もない頃でしたので、広島商工会議所の制度普及推進員の方のアドバイスが非常に役立ちました。
 検討の結果、以下の3つを目的として実施することとし、これまで5回の有期実習型訓練を終了していますが、最初に実施したのは会社の設立からほぼ7カ月後でした。

(1)当社は、エンジニアの集まりであり、「マンパワーの会社である」「人材の成長が会社の成長である」と考えていること。

(2)中途採用者が中堅技術者に至るまでのキャリア・アップに要する時間を最大限に短縮することにより、コストを抑えられること。

(3)会社の設立から間もなく、教育訓練体制が整っていないため、外部の第三者機関からの意見や指導を受けられるので、従来の曖昧な教育訓練や体制の見直しを図れること。

2.具体的な取組内容

株式会社エネニクス
OJTの実施風景

 非破壊試験技術士や総合事務職を養成するため、これまで5回の有期実習型訓練を終了し、11人の訓練生の全てを正社員として採用しています。
 現在も、6カ月間の有期実習型訓練を実施中(6回目)であり、訓練生(3人)を募集中(7回目)の訓練もあります。
 昨年8月から現在も実施している「非破壊検査技術コース」は、訓練生1人を対象として6カ月間で設定しています。総訓練時間数は630時間で、このうち Off-JTが250時間、OJTを380時間としています。
 この訓練を実施するためのカリキュラムの内容は、以下のような構成としました。
(1)Off-JT
1)学科

1.企業活動「事業領域、組織、経営理念、社是等」の理解、社内ルール、評価方法の説明

2.コミュニケーション、マナー(接遇、電話対応)、報連相、報告書の作成

3.試験技法(NDT)「浸透探傷試験(PT・PD)、超音波測定(UM)」

4.安全教育「原子力施設内作業基礎的知識教育」、有期溶剤作業基礎的知識教育、職長・安全衛生責任者等基礎的知識教育、酸素欠乏・硫化水素危険作業基礎的知識教育」

※企業外教育機関(労働基準協会等)に依頼する科目については、広島商工会議所の訓練コーディネーターの方に1.講座内容、2.時間割、3.経費等の確認をしていただきながら Off-JTのカリキュラムを設定。
2)実技

1.オフィスアプリケーションを活用したビジネス文書の作成、データ整理、集計、分析

2.試験技法(NDT)「浸透探傷試験(PT・PD)、超音波測定(UM)」

(2)OJT

1)訓練指導者と同行のうえ、実務実習

2)取引先での非破壊試験の実施に係る補助業務(出張を伴う場合もある)

※評価シートの作成(専門的事項)に当たっては、日本版デュアルシステム評価項目と(社)日本非破壊検査協会の訓練・評価項目の中から必要な項目を選定。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

(1)平成23年4月以降は、「事業内職 業能力開発計画」が必要となりました。
 就中、「職能要件書」および「教育訓練体系図」の作成に最も苦慮しました。
 これらの「整理の仕方・まとめ方」については、広島県職業能力開発サービスセンターのアドバイザーからご指導いただき、なんとかまとめることができました。仕上がってみると、当社の業務を遂行するための職務や職務遂行能力を簡潔にペーパーに落とすことができましたので、改善すべき点がみえてきました。

(2)キャリア・アップ型の訓練では、OJTが出張を伴う現場になり、訓練指導者(届け出している)の時間が取れなかったため、支給申請はできませんでした。
 ただし、訓練はカリキュラムに沿って継続して実施し、訓練途中に正社員として採用しました。

(3)現在、有期実習型訓練の求人を募集していますが、期限までに応募者が集まらなかったために、実施できていません。
 前回までは、全て面接前の「企業説明会」を実施していたのですが、この度は多忙を理由として実施しなかったのが要因と考えています。非破壊技術試験という職業は一般になじみがなく、求職者は職務が理解できていないことが応募しない理由ではないかと考えています。改めて、来年2月から開始する有期実習型訓練を計画しますが、必ず「企業説明会」を実施しようと考えています。

4.制度の活用による具体的な効果

 これまでに終了した有期実習型訓練により、以下のような5つの効果がありましたので、今後も活用したいと考えています。

(1)資格試験の合格にかかる時間を大幅に短縮できたこと。

(2)訓練生の潜在能力に気づかされることが多く、次の育成計画への道筋がみえたこと。

(3)既存の社員への教育訓練の不足の状況も新たに認識でき、次のステップの計画への足がかりができたこと。

(4)訓練生のモチベーションの向上がみられたこと。

(5)教育訓練計画はもとより、会社全体の教育訓練システムを構築することができたので、効率よく実施できる見込みができたこと。

 また、正社員として採用した訓練生からは、以下のような前向きのコメントが寄せられています。

(1)何を学べばよいのか分からない中で、体系立ったカリキュラムでの訓練を受けられたので、知識を吸収しやすかった。

(2)慣れない環境や職場だったが、コミュニケーションの場をつくってもらったので、自然に相談できた。

(3)同時期に入社した社員と競い合いながら訓練できたので、よい刺激を受けた。

(4)カリキュラムがある訓練だったことから、先の見通しがついたので、意欲を持ちながら訓練を受けられた。

 なお、当社での有期実習型訓練への取り組みについては、広島商工会議所からの依頼により、平成23年12月に開催された企業説明会(約100人が参加)で報告させていただきました。その際に広島商工会議所が参加された方々を対象に実施したアンケート調査では、貴重なご意見をいただきましたので、主なものを以下にご紹介します。

(1)企業が積極的に活用することにより、職場環境が改善されたうえ、短期離職が解消されたので、会社にとってのメリットが多いことが理解できた。

(2)社員の能力アップに繋がることは分かっていたが、訓練生の潜在能力に早く気付くことができることや次回からの育成計画への道筋がみえることなどは、今後の参考になった。

(3)社員の能力開発に向けて事業内訓練計画をしっかり立てたうえ、振り返りを行い、次に活かすといったサイクルは、いかに重要かを学ぶことができた。

(平成23年12月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要