企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社シミズ工業

会社概要

所在地: 京都府京都市
業種: 電気・ガス・熱供給・水道業
資本金: 1,500万円
従業員数: 24人
URL: http://nttbj.itp.ne.jp/
0120323287/index.html

訓練概要

訓練コース: ガス施工技術者養成コース
職種: 計器組立工・修理工
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成23年3月~6月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社シミズ工業
ショールームの風景

 当社は、明治39(1906)年の創業から、今年で106年目を迎えました。一般住宅向けのガス関連機器の販売・施工から修理まで、ガスまわりのことなら、何でもワンストップで引き受けています。
 取引先は、建築会社や工務店であり、リフォームや増改築の際の配管工事も含めてガス部門を担当しています。また、建築会社からの請負や床暖房などのガス発電・給湯暖房システムにも対応しています。最近では、太陽光発電システムやガスによる家庭用の発電・給湯暖房システムなど、エコ関連商品にも幅広く対応しています。営業エリアは、建築会社が指定する現場が多く、大阪市や枚方市、寝屋川市など関西一円に広がっています。
 現在、当社では24人の社員が働いています。内訳は、事務系が7人で、営業が4人、サービス(修理)3人、施工10人です。近年、契約社員や派遣社員という形態を採用しているところが多いですが、当社では、社員全員を正社員として雇用しています。
 ガスは、使い方を誤ると大きな事故につながる可能性がありますので、私たちの役割は、お客様に便利で安全にガスを使っていただくことにあります。このため、社内意識を高め、全社員が一体となって、より質の高いサ ービスを提供していきたいと考えています。
 こうした状況のもと、別の仕事をしたいといって退職した社員(施工職)が1人いました。当社がハローワークでその補充のために求人募集している情報をみた京都商工会議所の京都府地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度についての説明に出向きたい旨の連絡が昨年1月にあったのが、この制度を知ったきっかけです。
 当社のような中小企業の場合は、社員の採用に多くの時間とコストをかけられないのが実情です。1度や2度の面接ではお互いのことが分かりませんので、人材採用のミスマッチが起こったこともありました。当社は定着率はいい方ですが、退職する社員もいましたので、「これでは、本人のためにもよくない」と考え、ジョブ・カード制度を活用することにしました。

2.具体的な取組内容

株式会社シミズ工業
OJTとOff-JTを組み合わせた訓練

 当社は実直な社風の会社であり、創業から100年以上続いているのは、このお蔭だと思っています。社員教育は大事なことですので、この方針は、今後も続けていきたいと考えています。
 増改築の際は、家庭の中に入っていきますので、社員も実直な人間であることが必要です。都市ガスは危険だと思われていますが、実は便利なものです。お客様に対し、ガス設備の正しい設置の仕方や使い方をご説明し、ご理解していただくことが大切です。そういう意味から、訓練生を正社員にするためにジョブ・カード制度の有期実習型訓練を実施することにしました。
 その結果、昨年度、ジョブ・カード制度を活用して、施工職の社員を1人採用しました。約3カ月間の有期実習型訓練は、OJTが176時間、Off-JTが46時間の合計222時間で設定しました。
 Off-JTの講師は、社長と2人の社員が務め、会社の経営理念やガスの安全知識、5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)、コンプライアンスなどを学ぶ講習会を開催したほか、検査機器の使用方法の実技も実施しました。また、OJTでは、日常の仕事をどのようにするのか分かってもらうように、社内にガス器具を設置し、先輩社員の指導のもとで実際に配管を組んでもらったり、ガス漏れ検知器を操作してもらいました。訓練生は24歳(当時)と若く、大学を卒業した後は、パートとして他社で働いていました。この分野で働くのは初めてでしたので、慣れない作業で大変だったと思いますが、ひたむきに仕事に取り組む姿勢が伝わってきました。
 OJT、Off-JTともに、ポイントを押さえて実施したのは、今回が初めてでしたが、この訓練カリキュラムは次回の有期実習型訓練でも活用できます。
 また、能力評価は、中間と終了時の2回、社長と内部講師を務めた社員が実施しまし た。訓練生は、手先があまり器用ではなく、多少の心配はありましたが、自分でも足りないところを自覚していましたので、訓練終了の翌日には正社員として採用しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 OJT は、外部からの講師を活用しないで、自前の講師で実施しました。また、Off-JTは、自社の講師を中心に実施しましたが、「ガスと商品知識の基礎」について習得するために、㈱大阪ガスの研修を5日間にわたって受講させました。しかし、準備不足だったためか、時間に追われての訓練となりました。
 ㈱大阪ガスの研修は、原則として社員でないと申し込めませんが、この訓練生は、いずれは当社の社員になりますので、訓練カリキュラムに盛り込むために交渉した結果、受講できるようになりました。
 今回の有期実習型訓練を実施するに当たっては、提出書類の多さに驚きました。しかし、京都商工会議所の制度普及推進員の方に支援してもらいましたので、大変助かりました。このように、京都商工会議所の手助けがなければ実施できなかったと思いますので、非常に感謝しています。

4.制度の活用による具体的な効果

 訓練生を雇用して一緒に仕事をすると情が移って、会社としては、そのまま採用しようということになります。しかし、もっと体系的に人を育てていく方法がないかと考えた結果、訓練カリキュラムをつくることに魅力を感じ、有期実習型訓練を実施することにしました。
 これまでの人材教育は、どちらかと言えば、現場で経験を積むというのが基本でしたが、有期実習型訓練の実施を通し、訓練生の長所や短所だけではなく、伸ばしていく部分と強化する部分がみえてきましたので、会社にとっても有意義な制度だと思います。本年度も、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用し、総務・経理事務職の社員を採用したいと考えています。
 私たちは創業以来、「人材を育てるのは会社の責任」という信念を持ち続けてきています。ジョブ・カード制度の有期実習型訓練の活用をきっかけとして社内の教育システムの充実を図り、一人ひとりが生きがいを持って働ける会社にしていきたいと考えています。

(平成24年3月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要