企業から寄せられた声(文字情報)

グローイング株式会社

会社概要

所在地: 福岡県北九州市
業種: 卸売・小売業
資本金: 1,000万円
従業員数: 10人
URL: http://growing.co.jp

訓練概要

訓練コース: 営業事務員養成コース
職種: 営業員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成22年1月~6月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

 大正4(1915)年4月に創業した当社は、繊維製品の卸売業を手掛けており、間もなく100周年を迎えます。主な業務は、北九州市内の中学生や高校生向けの学生服、ユニフォームの卸売です。
 この業界は、景気低迷の影響はあまりありませんが、少子化の影響によって学生服の売り上げの減少というかたちで顕著に表れています。これを補うために、ユニフォームの卸売も営業品目に加えているのが現状です。最近では、詰襟やセーラー服からブレザーやネクタイ仕様に代わるなど、学生服もファッション志向の変化がみられるのが特徴です。
 従業員数は10人で、平均年齢が41歳の当社では、近く退職する社員がいましたので、その補充を検討しながら、人事制度の再構築について模索していました。
 このような状況のもと、北九州商工会議所の福岡県地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練について紹介されました。
 その後、北九州商工会議所の主催による説明会に参加し、制度の詳細について勉強すると、優秀な人材の確保や雇用のミスマッチを防止できるうえ、教育訓練にかかるコスト負担を軽減できることが分かりました。そこで、教育訓練制度の充実と社員のスキルアップ、士気の向上を図るために、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用することにしました。

2.具体的な取組内容

グローイング株式会社
OJTの実施風景

 当社で実施した有期実習型訓練の訓練期間は135日間とし、訓練時間は730時間に設定しました。このうち、営業事務演習を実施するOJTは584時間とし、Off-JTは1.オリエンテーション・能力評価、2.繊維基礎知識講習、3.ビジネスの基礎、4.営業実践技法、5.パソコン基本演習、6.文書作成・表計算演習、7.プレゼンテーション演習で構成し、146時間にしました。
 訓練を進めるに当たっては、以下のような考え方で対応しました。

(1)OJTは、退職予定者を講師とし、マンツーマン教育とした。

(2)講師としての指導が不慣れなことから、指導方法や指導内容については、社長と訓練指導者で十分に事前協議して決定した。

(3)Off-JTは、内容を考慮し、外部の教育訓練機関(㈱ケイ・ビー・エス、㈱大栄総合教育システム)を活用した。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 有期実習型訓練を実施するに当たっては、人材育成システム(ソフト面)が手薄なことやマンパワー不足のため、いくつかの問題点が発生しました。
 主なものは、1.教育訓練プログラムが作成できない、2.年間職業能力開発計画が作成されていない、3.Off-JTの指導ができない、4.訓練生の評価基準が明確でない、5.業務の標準化が遅れている、6.新人教育ができない、7.ベテラン社員の負荷が増している、8.業務の停滞が発生する、といったことです。
 このため、北九州商工会議所から提供された資料を参考として、制度普及推進員の懇切丁寧なアドバイスを受けながら、訓練カリキュラムを作成しました。また、訓練の実施の際は、社員にも協力を要請し、業務の組み換えを行って対応しました。Off-JTは外部の教育訓練機関を活用したほか、OJTの指導方法については、事前検討した結果をマニュアル化して活用しました。

4.制度の活用による具体的な効果

グローイング株式会社
Off-JTの実施風景

 定量的な効果としては、訓練終了後に、国からの助成金が支給されましたので、教育訓練にかかったコスト負担を軽減できたことです。このため、訓練にかかる費用や時間を気にすることなく、外部の教育訓練機関の講座を受講させることができました。
 一方、定性的な効果としては、1.タイミングよく、求人募集に合わせてジョブ・カード制度を活用できた、2.社内の人材育成の目標設定が可能となった、3.社内の人材育成システムの改善(構築)の参考になった、4.訓練カリキュラムを作成できるようになった、5.社内の評価基準を構築できたので、人事考課に活用できた、6.必要な人材育成の課題が明確になった、ことなどです。
 有期実習型訓練を終了しての感想は、従来のような面接や短い試用期間で訓練生の適性を判断するのは難しいということでした。具体的には、以下のとおりです。
〈事業主としての感想〉

(1)1回目の訓練生は途中で退職したが、すぐに訓練生の応募があり、改めて訓練できたので、混乱を妨げた。

(2)訓練期間中に訓練生の適性が十分に判断できた。

(3)雇用のミスマッチを防止できた。

(4)Off-JTの訓練カリキュラムの内容や実施場所が分からなかったので、苦心した。

〈訓練生の感想〉

(1)訓練前にオリエンテーションがあったので、緊張感をもって訓練に臨めた。

(2)マンツーマンで指導してもらったので、内容を理解しながら仕事に取り組めた。

(3)パソコンの使い方や文書の作成要領などを専門の教育訓練機関で学ばせてもらったので、期待されていることを実感した。

(4)学んだことを業務に生かせている。

(平成24年5月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要