企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社プリーズ

会社概要

所在地: 佐賀県鳥栖市
業種: 医療・福祉
資本金: 300万円
従業員数: 29人

訓練概要

訓練コース: ディサービススタッフコース
職種: 介護職員
訓練生数: 2人(終了後に2人を正社員採用)
期間: 平成24年4月~7月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社プリーズ
OJTの実施風景

 当社は、佐賀県と福岡県の県境に位置する交通の要所である鳥栖市に所在しています。
 現社長が当地で接骨院を開業し、様々なお客様と接した中で、今後は、特に高齢者への対処が重要であり、必要なことを痛感し、ディサービス施設「ディサービス楽笑倶楽部」を平成21年5月に設立しました。
 当社では、経営者も職員も幸福であるべきだと思っていますが、楽しく仕事をしている職員がいれば、生計を立てるだけの仕事をしている職員もいます。そこで、お客様と接する介護・接骨という仕事の中で、「お客様も職員も楽しい職場」「みんながハッピーな会社」にするという価値観を職員全員で共有することを目指しています。また、当社の考え方を職員全員で共有することで、離職率を減らすことができれば、企業評価も高くなると考えています。
 新しいディサービス施設では、現在、職員は29人までになっています。当施設を開設するに際しては、新しい事業であったため、職員の雇用方法や雇用した職員、特に若い職員への指導については、少し不安がありましたので、雇用・能力開発機構佐賀センター(当時)の能力開発支援アドバイザーに相談していました。その際、社長としては、当社の方針や考え方、事業の内容をできるだけ直接、職員に伝えていきたいと考えていましたが、その考え方を可能にする雇用型訓練としてのジョブ・カード制度を知りました。
 早速、佐賀商工会議所に設置されている佐賀県地域ジョブ・カードセンターに連絡したところ、制度普及推進員の方に来社してもらい、ジョブ・カード制度の内容について詳しく説明してもらいました。その結果、当社の考え方に合った職員を育成するための訓練制度であり、教育訓練コストを軽減できることも分かりました。
 当社は求職者を、求職者は当社について時間をかけてお互いに見ることができますので、結果として当社のニーズに合った人材確保の手段の1つとなるジョブ・カード制度の活用に取り組みました。1回目の活用は、平成22年10月~23年3月で、2回目の活用は、平成24年4月~7月の期間です。両方とも、有期実習型訓練の「キャリア・アップ型」で実施しました。

2.具体的な取組内容

株式会社プリーズ
OJTの実施風景

 特に訓練カリキュラムについては、佐賀県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方から事前に提案を受け、現場の業務内容を見てもらい、綿密に打ち合わせをしながら訓練実施計画を作成しました。
 OJT(実習)では、「介護の実践および医療安全衛生管理等に関する実践」を大項目として、現場で必要とされる基本的な19項目を「職務または教科の内容」に取り入れました。また、Off-JT(座学)では、「オリエンテーション」「介護に関する基礎知識および関連規則・遵守事項の基礎知識」「ヒューマンスキル」の3つを大項目として、企業および現場で必要とされる21項目を「職務または教科の内容」に取り入れました。<具体的には、「有期実習型訓練の概要」のとおりです>。
 特にOff-JTの「ヒューマンスキル」に関しては、外部から講師を招き、10時間にわたって接客と職場内のコミュニケーションについてじっくりと勉強させたため、非常に効果があったと思います。訓練は、原則として就業時間内に行うことになっていますので、訓練カリキュラムと日程表の必要性を改めて痛感しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

(1)Off-JTは、社長自身が主に指導講師になって実施しました。しかし、現場を離れる可能性も大きかったので、社長の他に3人の職員を指導講師に任命しました。このため、社長がOff-JTでの指導時間を取れなかった場合でも、他の指導講師にバトンタッチしましたので、スムーズに実施できました。

(2)訓練生となった職員以外の職員が、特定の2人の職員だけを対象として特別に訓練することに疑問をもちましたので、「2人は現在、非正規社員であり、正社員に向けたキャリア・アップ型の訓練を実施していること」「正社員に育てるためには、人材育成のための訓練が大切であること」を理解してもらい、訓練に協力してもらうことを職員全員に了解してもらいました。

(3)お客様がいる中での訓練でしたので、訓練カリキュラムどおりに進まないこともありましたが、補足を繰り返しながら訓練カリキュラムに盛り込んだ内容の訓練を実施しました。指導講師は複数の職員を登録していましたので、訓練中は連絡、連携を密にして無事終了できました。

4.制度の活用による具体的な効果

(1)しっかりした訓練計画のもと、時間を かけた訓練によって、訓練生の勤務態度や言動がすごく良くなったと思いますし、訓練を通して個人の考え方や癖等がよく分かるようになりました。

(2)「如何にしたら訓練生に理解してもらえるか、伝えられるか」と、企業自体としても、伝達力の大切さについて大変勉強になりましたし、指導講師を務めた職員も成長したと思います。社長自身が指導講師を実践することによって、どのようにして企業の方針や考え方を伝えていかなければならないかが分かりましたので、訓練カリキュラムをさらに充実したものにすることができました。「『伝わらないね』ではなく、伝えようね」という考えで努力しています。

(3)訓練の事前準備をしっかり行い、教育する側もされる側も、お互いに勉強し、自分自身を見つめ直すための良い時間になりましたので、企業全体のレベルアップに役立ちました。

(4)人材育成のための訓練は、訓練の事前準備をしっかり行い、その業務に合った適切な訓練カリキュラムや日程を組んで実施すべきだと思います。さらに、きちんとした訓練を実施することで、訓練に対する国からの助成金によって人材育成に必要なコストを軽減できたことも、大きなメリットになりました。

 これからもジョブ・カード制度が継続されれば、正社員雇用に結びつけられるよう、この制度を積極的に活用していきたいと思います。

(平成24年10月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要