企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社オリエント

会社概要

所在地: 佐賀県佐賀市
業種: 卸売・小売業
資本金: 2,800万円
従業員数: 28人

訓練概要

訓練コース: 営業スタッフコース
職種: 営業員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成23年8月~11月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社オリエント
Off-JTの実施風景

 当社は、佐賀県に本社と佐賀営業所を、福岡県に久留米営業所を置き、佐賀県一円および福岡県南部地区で、医薬品配置販売業を主業務としてエステティックサロンや健康食品等卸を行っています。
 「健康」をキーワードに、お客様の快適な日常生活を目指し、お客様に密着した「健康アドバイザー」として、最良の提案と高品質な医薬品や健康食品を厳選し、ラインナップすることにより、お客様に満足していただく企業「健康コンサルタント会社」を目指しています。
 その姿勢が社名「オリエント」の語源である「日の昇る方向」であり、当社の目標とする企業理念です。「お客様に健康な生活をお届けする」をスローガンに、常に明るく、前向きに物事を考えて、社会に奉仕する集団であり続けることを社員が一丸となって目指し、常に人材教育を最重要課題と位置付けて実施しています。
 主業務の医薬品配置販売業では、約16,000軒先のお客様がありますので、通常業務では、数人の営業スタッフが軒先訪問を行っています。営業スタッフは勿論、他の業務についても、お客様対応は最重要であり、きっちりとしたお客様対応が求められます。そのために、日頃から社員のスキルアップを目指す教育制度や人事制度の拡充を模索してきました。そのことは、お客様対応の向上と当社の考え方をきっちりと社員全員に理解させ、やりがいのある職場であると認識してもらうためであり、結果的に社員の定着率をあげ、企業の利益向上に繋がると考えているからです。
 そういう中で、以前から公的訓練助成金制度などで面識のあった佐賀商工会議所の佐賀県地域ジョブ・カードセンターのスタッフの方が当社を訪問し、ジョブ・カード制度について詳しく説明され、その活用を勧められました。制度の内容についての説明を聞いたところ、手がかかることもありますが、きっちりとした社員教育制度や人事評価制度の拡充が可能であり、また、教育訓練コストの負担を軽減できることも分かりました。
 早速、当社のニーズに合った正社員としての人材確保の一つの手段として、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練の活用に取り組みました。1回目は、平成20年12月~21年3月で、2回目は平成21年7月~11月、3回目は、平成22年3月~22年7月、4回目は、平成23年8月~23年11月の期間で活用し、有期実習型訓練の基本型とキャリア・アップ型の両方を実施しました。
 ここでは、4回目に実施した営業分野の「営業スタッフコース」を主として、その活用事例について紹介します。

2.具体的な取組内容

株式会社オリエント
OJTの実施風景

 訓練実施計画を作成するに当たり、特に訓練カリキュラムと評価シートについては、事前に佐賀県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方からの提案を受け、意見交換しながら検討しました。その結果、若干高いハードルの内容もありましたが、常々、当社が考えていた内容とほぼマッチしていましたので、スムーズに作成できました。
 OJT(実習)では、「営業活動実務・顧客管理等実務・クレーム処理等の実務」を大項目として、現場で必要とされる基本的な15項目を「職務または教科の内容」に取り入れました。また、Off-JT(座学)では、「オリエンテーション」「営業の基礎・顧客管理・CS施策の把握とクレーム対応等の知識取得」「医薬品配置薬販売研修会」「ヒューマンスキル」を大項目として、企業および現場で必要とされる22項目を「職務または教科の内容」に取り入れました。具体的には、別添の「有期実習型訓練の概要」のとおりです。
 総体的には、きっちりとした訓練カリキュラムや評価シート、訓練スケジュール表を作り、訓練生のみでなく、社員全員に理解してもらいました。特にOff-JTで実施したヒューマンスキルに関しては、外部から講師を招きました。15時間の時間を取り、接客と職場内のコミュニケーションについて訓練生にじっくりと勉強させたことは、非常に効果があり、企業全体のレベルアップに結びつくものになったと思います。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、営業分野と事務分野で活用しましたが、事務分野では、事務所内での教育訓練であったため、常に目が行き届きましたので、訓練は問題なく実施できました。
 しかし、営業分野は、殆んどが店舗外で行うことになりました。時間が不規則で定時帰社が原則であったため、お客様への訪問予定を繰り上げることも多々ありましたので、他の社員がフォローすることで対応しました。
 特に、営業分野の指導講師は、自分のノルマを持ちながら指導するために、その負担は大きく、負担をいかに少なくするかは、今後の課題として考えたいと思っています。
 また、他の事業内公的教育訓練制度の活用に比べると、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、訓練が数カ月の期間にわたり、書面上の縛りも多く、実施するに当たっては手数もかかり、現場の負担も大きかったのですが、社員全員に教育訓練の必要性を理解してもらうことで協力を得ました。

4.制度の活用による具体的な効果

 前述したように、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、これまでに4回活用しました。基本型にしろ、キャリア・アップ型にしろ、就業時間内の訓練が原則ですので、訓練の事前準備をしっかり行うことが必要です。訓練生は当然ながら、教育する側の指導講師も、自分自身を見つめ直す良い機会となり、お互いに勉強することで、企業全体のレベルアップに繋がる効果がありました。
 また、当社に合った訓練カリキュラムや評価シートを事前に用意し、きちんとした訓練を行うことで、教育制度や人事制度の見直しにも役立ちました。訓練で活用した評価シートなどは、今後も、営業成績評価に加えた人事評価の方法として活用していきたいと考えています。
 Off-JTで実施したヒューマンスキルについては、社外講師を活用しましたが、通常の企業内業務の中では聞き流すようなことや社会人として必要なスキルについて、きっちりとした指導を受けることができました。また、訓練生以外の社員も横で聞かせてもらうことにより、仕事に反映させることができましたので、社外講師の効果について改めて納得させられました。
 営業時間内の教育訓練には、大きなコストがかかりますが、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用した効果としては、訓練に対する国からの助成金を受けることで、教育訓練に必要なコスト負担の軽減ができたことです。また、有期実習型訓練を活用した正社員採用によって、社員の定着率アップに繋がり、かつ、訓練生の訓練終了後の生産性が大きく伸びましたので、これが企業利益を押し上げる結果となったことは、大きな効果であったと考えています。

(平成24年10月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要