企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社錦樹園

会社概要

所在地: 山口県岩国市
業種: 建設業
資本金: 3,000万円
従業員数: 16人

訓練概要

訓練コース: 園芸工事実践科およびガーデンデザイナー育成コース
職種: 建築技術者
訓練生数: 3人(終了後に3人を正社員採用)
期間: 1回目 平成21年8月~11月(1人)
2回目 平成22年2月~ 5月(2人)
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

 当社では、昭和39年の創業以来、約50年間にわたって造園・土木工事、園芸装飾・園芸療法などの業務を行っています。
 長年の懸案は、従業員が定着しないことでしたので、定着率をアップするような人材の育成・確保の手段を考えていました。
 そのようなとき、岩国商工会議所の山口県ジョブ・カードサポートセンター岩国の制度普及推進員の方から、「ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、従来と違った人材の育成・確保の手段ですので、ご活用をお勧めします」と、制度の内容や仕組みについての説明をしてもらったところ、当社の考え方に合った制度だと判断しましたので、早速、活用するに至りました。

2.具体的な取組内容

株式会社錦樹園
本社の全景

 ジョブ・カードによる求職者との面接を初めて行い、「仕事がしたいんだ」というやる気を感じました。
 Off-JTでは、当社の仕事に必要な以下の資格を外部の教育訓練機関で取得させました。
(1)安全衛生教育

1)玉掛け技能講習

2)小型移動式クレーン運転技能講習

3)車輛系建設機械(整地等)運転技能講習

4)チェーンソー特別教育

5)芝刈機取扱作業者安全衛生教育

6)高所作業車運転技能講習

7)職長等安全衛生責任者講習

(2)園芸CAD講習

1)RIKCAD21ソフトを使って基礎知識の習得

 OJTは、Off-JTで学んだことを実践の場で繰返して行い、復習し、習得するように指導しました。
 訓練開始日のオリエンテーションでは、事前の自己評価を行わせ、A評価は5点、B評価は3点、C評価は1点とし、訓練前の自己総合点を把握させるとともに、3カ月後の改善目標数値を決定しました。さらに、中間評価では、検証・反省・改善のポイントを把握させ、最終評価で達成度を確認させたうえ、企業側の評価と合わせた客観的な数値を活用して、正社員採用を決定しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

株式会社錦樹園
1回目(右)と2回目(中央・左)の訓練生

 8つのOff-JTの科目は、全て外部の教育訓練機関で実施することにしました。このため、万が一、途中退社などによって、資格取得のための多額の投資が無駄にならないように、訓練日誌や評価シートを活用してリアルタイムな指導を徹底して行った結果、訓練を全て受講させることができました。
 その際の感想などは、以下のとおりです。

(1)毎日、訓練日誌や日報を見て、訓練生から何度も話を聞き、次のステップを踏むためのきめ細かなサポートをしました。挫けることもあったと思いますが、周りの人達の支えがあったことで、「よし、やろう!」と、頑張れたのではないかと思います。

(2)これまでの新規採用者は、職業能力の評価を受ける前に、「仕事を辞めるか、続けるか」という選択肢しかありませんでした。このため、評価シートによる中間評価によって、「自分は企業からどのようにみられているのか」「これから何をしないといけないのか」ということが理解できたのではないかと思います。

(3)訓練期間中に本人の強みや弱みを見極め、時には負荷をかけたりしながら、継続して頑張れるか否かをみていきました。訓練日誌や評価シート、ジョブ・カードは、そのような基準に達しているかどうかを判断するのに良いツールだと思います。

(4)次から次へと書類を作らないといけませんでしたが、山口県ジョブ・カードサポートセンター岩国の制度普及推進員の方の分かりやすい説明があり、適切な支援をしてもらいましたので、支給申請をスムーズに終えることができました。まさに、かゆい所に手が届くような支援でした。

(5)平成23年10月と平成24年9月からの実施を予定していた有期実習型訓練の求人募集については、やる気のある人材の紹介がありませんでしたので、残念ながら訓練開始には至っていません。企業は、求職者にやる気があれば採用しますので、ハローワークでは、人材の紹介を積極的に実施してほしいと思います。

4.制度の活用による具体的な効果

(1)外部の教育訓練機関で実施したOff-JTの受講料は、1人当たり28万円かかりましたが、訓練生には自分に投資してくれる企業と映ったようです。

1)1回目の訓練生は、正社員採用後3年経過し、中核人材に育ちました。

2)2回目の訓練は、2人が同じ年齢ということもあり、良い競争をし、切磋琢磨してくれました。当初は1人採用の予定でしたが、これも縁だろうということで、2人とも正社員に採用しました。

3)人材の確保や定着率のアップの手段としての有期実習型訓練の有効性が立証できましたので、今後も活用していきたいと思います。

 <訓練生への質問に対する回答>
(1)有期実習型訓練を知っていましたか?

1)就職したいと思っていた企業で給料をもらいながら資格を取得できる訓練を実施していることをハローワークで知りましたので、今しかないと思って、担当の方に詳しい説明を聞かせてもらいました。(Aさん)

2)知りませんでした。給料をもらいながら様々な資格を取れるということだったので、ハローワークに説明を聞きに行きました。(Bさん)

3)全く知りませんでしたが、資格を取得できることを知って、興味をもちました。(Cさん)

4)作業経験や知識が乏しく、弱音を吐き、諦めそうなときもありましたが、社長のアドバイスや先輩方の協力や励まし、ご指導によって正社員になれました。現状に甘んじることなく、これからも頑張ります。(Aさん)

5)未経験の職種で不安がありましたが、先輩方から丁寧に指導してもらったお蔭で、無事に正社員になれました。これからも、企業のため、自分自身のために日々、勉強していきたいと思います。(Bさん)

6)訓練で学んだことを活用していけるので、いきなり仕事に就いたような戸惑いもなく、安心して業務に移れました。(Cさん)

(2)キャリア・コンサルティングについての感想は?

1)自分に足りないものや仕事に活かせるスキルの棚卸しができましたので、面接前の余計な緊張がなくなりました。(Aさん)

2)履歴書と違うジョブ・カードを作成し、この企業で頑張っていきたいという気持ちになりましたので、自信を持って面接に臨めました。(Bさん)

3)これまでの自分の職歴を改めて振り返れましたので、1つの企業での勤務年数が短かったということを反省できました。(Cさん)

(3)訓練日誌についての感想は?

1)日々、いろいろな知識を習得し、訓練日誌に記録することによって、次に活かせる目標になりました。(Aさん)

2)その日に行った業務、使った道具を振り返り、次はどうしたら業務の効率が上がるかなどについて考えられたので、良かったと思います。(Bさん)

3)業務内容や手順を思い返すことができました。(Cさん)

(4)評価シートについての感想は?

1)これまで自分のことを評価することがなかったので、勉強になりました。自分に甘くしてはいけないと反省し、改善の道筋になりました。(Aさん)

2)自己評価では良くできたと思った項目でも、企業の評価では、まだまだという評価がありましたので、相手に満足してもらえる仕事をしていかなくてはならないということを勉強させてもらいました。(Bさん)

3)最初の頃に比べると、中間評価、最終評価で少しずつスキルアップしていることを実感できましたので、自信になったと思います。(Cさん)

(平成24年10月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要