企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社トチアン

会社概要

所在地: 栃木県栃木市
業種: 製造業
資本金: 999万円
従業員数: 16人
URL: http://www.tochian.jp/

訓練概要

訓練コース: 製餡工場管理者養成基礎コース
職種: 管理職
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成24年5月 ~ 9月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社トチアン
Off-JTの実施風景

 当社は、「蔵の街」として知られる栃木県栃木市にあり、優れた生餡商品をお客様に提供するとともに、「お蔭様で有難う」との感謝の真心を胸に、創造とチャレンジ精神を大切にし、豊かな地域社会の発展と和菓子文化の向上を目指している企業です。
 今年は、6月に東京ビックサイトで開催された「2012国際食品工業展」にブースを出展したところ、お客様に好評でした。
 こうした中で、社長としては、今後の世代交代について、将来も継続して企業を発展させ、伝統ある生餡づくりを継承できる若い人材が必要であると感じていました。そのようなときに、宇都宮商工会議所の栃木県地域ジョブ・カードセンターの企業開拓推進員の方が当社を訪問し、厚生労働省と商工会議所が推進しているジョブ・カード制度とジョブ・カードを活用した有期実習型訓練について紹介してもらいました。
 その際、訓練カリキュラムなどの事例を基に、他の企業が実施した訓練の実施状況について丁寧な説明をしてもらい、有期実習型訓練の活用を勧められました。制度の内容や仕組みなどについての説明を聞くと、当社が人材を育成するに当たっては、非常に有効な訓練であると実感しました。
 また、企業としては、①この制度の活用により、人材育成に必要な経費と時間の削減を図れる、②OJTとOff-JTをうまく組み合わせた現場に合った教育訓練である、③企業として必要な教育訓練体系の基礎を構築できるなどのメリットが多いことが分かりました。このため、中小企業での人材育成の手段として有効、かつ有意義な訓練であると判断し、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を社内の人材育成のために活用することにしました。

2.具体的な取組内容

株式会社トチアン
OJTの実施風景

 訓練生は、中途入社した30歳の男性で、過去に製造スタッフを経験しています。訓練カリキュラムと訓練実施計画の作成については、栃木県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方に支援、アドバイスなどをもらいながら、以下について考慮しながら作成しました。

(1)工場の管理者として必要な安全管理や品質管理、工場設備の概要などの基本知識をOff-JTに盛り込みました。

(2)OJTには、餡製造に関する技術的ノウハウや設備の取り扱いなど、工場内での業務に必要な技能項目を盛り込みました。

(3)訓練期間は、内容を吟味して4カ月間、訓練の総時間数は310時間とし、OJTは236時間(76%)に設定しました。

(4)訓練の実施時間帯は、工場の稼動状況と訓練を担当する社内講師の業務状況などを考慮し、始業時から午前中の4時間としました。

(5)業務の関係もありますので、計画変更も考慮し、期間内に訓練が計画どおりに終了できるように、毎月、数日間の訓練予備日を設けました。

(6)訓練日誌については、訓練を実施した当日に記入させ、社内講師が内容を確認することを義務づけました。

 訓練生のみならず、従業員に対しても、今回の訓練の目的をよく理解してもらう必要があると考え、訓練の開始前に訓練の目的や必要性などのほか、今後の教育訓練体系の基礎を構築するために必要不可欠である旨説明し、従業員全員に理解と協力を求めて訓練を実施しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 新入社員や従来から勤務している従業員に対する教育訓練は、必要に応じて実施してきましたが、今回の有期実習型訓練を実施するに当たっては、「期間内に何をどのように訓練したら良いのか」「訓練中は社内講師が職場を離れることになるので、他の従業員から理解を得られるか」、また、「担当する社内講師の時間が取れるか」などの幾つかの阻害要因が考えられましたが、以下のように対応しました。

(1)職業能力や仕事の種類、レベル別に何を身に付けたらよいかなどについては、栃木県地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方の支援もあり、教育訓練体系図を見直し、整理することができました。

(2)訓練カリキュラムや評価シートの作成については、厚生労働省や職業能力開発協会、日本商工会議所が作成したホームページなどで公開しているモデル事例を紹介してもらいましたので、作成に当たって参考にすることができました。特に、評価シートは、訓練生のみならず、他の従業員の適切な判断基準としても活用できる有効なツールといえます。

(3)従業員に対しては、今回の訓練が社内の教育訓練体系の基礎を構築するために必要なことを説明し、理解を得ました。また、訓練生には、今回の訓練の意義を認識させるとともに、訓練生としての自覚と他の従業員への感謝の気持ちが必要である旨の説明をしました。

4.制度の活用による具体的な効果

 今回の訓練は、訓練生のみならず、企業側にとっても有意義な訓練でした。具体的には、以下のとおりです。

(1)日々の訓練日誌からは、訓練生の成長を確認できた。

(2)Off-JT と OJT の効果的な組み合わせによって、密度の濃い効果的な訓練を実施できた。

(3)従業員に対する今後の教育訓練体系の基礎を構築できた。

(4)訓練を担当した社内講師は、再度、自分の知識や技能についての見直し、再確認ができた。

(5)助成金によって訓練経費を軽減できた。

 今回の有期実習型訓練については、当初は何かと大変でしたが、実施したことによって、前述のとおり、企業として多くの得られたことがありましたので、大変良かったと思います。

(平成24年11月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要