企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社クリーンテック

会社概要

所在地: 東京都杉並区
業種: 生活関連サービス・娯楽業
資本金: 1,000万円
従業員数: 41人 定期清掃スタッフ47人、日常清掃スタッフ560人
URL: http://www.cleantech.co.jp

訓練概要

訓練コース: ビル管理者育成コース
職種: ビル清掃員
訓練生数: 4人(訓練中)
期間: 平成24年10月~25年1月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

 当社は、昭和63(1988)年5月に創業した会社です。
 日常清掃や定期清掃、ガラス清掃、ハウスクリーニング、客室整備、その他清掃全般を業務内容としています。業務方針としては、外注(協力、下請け)の業者を使わないで、自社の社員のみで清掃作業を実施する「自社完結型トータルサポートシステム」を目指しています。また、お客様と社員1人ひとりを大切にし、より質の高いサービスの提供を通じて清潔で快適な社会の創造に貢献することを狙いとしています。
 現在、東京都を中心に、神奈川県や千葉県、埼玉県で1,440人余の清掃員を派遣し、2,000件の建物清掃を受託しています。
 当社のこれまでの人材育成に関する問題点は、OJTに偏った研修になっていたことや責任者任せになっていたことでした。その結果、接客マナーの教育不足、薬剤や材質に関する基礎知識不足になっていましたので、社員の成長速度が遅く、成長速度も社員によって個人差が出ていました。
 このようなことの解決策を検討していたときに、立川商工会議所の東京都地域ジョブ・カードサポートセンターからジョブ・カード制度の企業説明会の案内が2年ほど前にありましたので、参加しました。
 ジョブ・カード制度の概要や実際に活用した企業の事例発表などを聞くと、1.訓練カリキュラムに基づいて計画的に人材を育成できる、2.訓練日誌によって訓練生の成長の度合いを確認できる、3.評価シートを活用して適切に評価できる、4.講師(指導者)を務める社員のレベルアップを図れる、5.訓練終了後に国から助成金が支給されるといったことが分かりました。そのときは、特に上記の3と4が効果的だと思いました。
 そこで、当社でもジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用することにしました。

2.具体的な取組内容

株式会社クリーンテック
Off-JTの実施風景

 当社では、これまでに有期実習型訓練を2回(平成22年12月~23年3月、平成23年6月~9月)活用し、4人を正社員として採用しています。現在も、4人を対象として3回目の有期実習型訓練を実施しているところです(平成24年10月~25年1月)。
 現在実施中の訓練内容は、定期清掃および日常清掃の基礎である薬剤の基礎知識や機械の取り扱いですが、社会人として基本中の基本となる「挨拶」や「接客マナー」を重点的に伝えるようにしています。
 講師は、現場経験が7~15年のベテランの社員14人を中心に選びました。また、訓練カリキュラムは、東京都地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方のアドバイスを受けながら、当社で元々使用していた「職能要件書」をベースに肉付けして作成しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

株式会社クリーンテック
OJTの実施風景

 訓練の中で問題だったと感じたことは、講師を含む社員全体に「訓練への取り組みの意義」を理解させることでした。これまでは、「見て覚える」「先輩から技術を盗む」といった古風な教育方法でしたので、訓練カリキュラムに沿って教育することを毛嫌いする社員がほとんどでした。
 しかし、訓練カリキュラムの作成から携わり、訓練を実施していくうちに、「もっと突っ込んで教えたほうが良い」とか、「これは、まだ早い」などの意見交換が活発に行われるようになりましたので、いつのまにか会社全体で訓練に取り組む環境になっていました。

4.制度の活用による具体的な効果

 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用した感想は、以下のとおりです。

(1)一時的に教育しても効果は期待できないことです。

(2)重要なことは、教育と成長との好循環を生み出すことであり、継続して人材の育成に取り組む環境をつくることです。

(3)社員の意欲が高まったことから、定着率がよくなったことです。

(4)優秀な人材が集まってくることが期待できることです。

(5)当社にはこれまでも評価基準がありましたが、主観的な評価でしたので、評価シートで明確な評価基準を定めることにより、客観的な評価をできたことです。

(6)訓練カリキュラムに盛り込んだ内容を計画的に実施することによって、講師を務めた社員も積極的に勉強するようになりましたので、訓練生だけでなく、講師を務めた社員も成長したことです。これまでは、「やらされ仕事(義務感)」でしたが、有期実習型訓練を通じて「自らやる仕事(使命感)」に変化しました。

 
【事務局後記】
 この原稿は、平成24年10月24日に開催した東京および八王子、立川、町田の4商工会議所の主催による「ジョブ・カード制度企業説明会」で、制度の活用事例を発表していただいた同社の管理部長・佐賀野暢氏の発表内容に一部加筆したものです。

(平成24年11月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要