企業から寄せられた声(文字情報)

医療法人湧泉会・ひまわり歯科

会社概要

所在地: 広島県広島市
業種: 医療・福祉
資本金: なし
従業員数: 46人
URL: http://www.himawari-sika.com

訓練概要

訓練コース: 歯科衛生士養成コース、診療補助養成コース、歯科受付コース
職種: 医療事務信
訓練生数: 10人(終了後に全員を正社員採用)
期間: 平成24年4月~10月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

 当歯科は、平成11年の開業以来、地域に根差した歯科医療を行ってきました。病院の理念である「1.自分が患者様だったらと想像して行動します、1.地域住民の方々のデンタルIQ(虫歯などの歯の病気や予防に対する認識度・理解度)の向上を目指します、限られた資源と時間の中で最高の医療サービスを心がけます」を行動指針とし、ひまわりの花のように、笑顔あふれる院内を作ることを心がけています。
 現在は、歯科医師が10人で、歯科衛生士21人、歯科助手2人、歯科診療補助(保育士)9人、受付3人、総務1人で構成する組織になっています。平成21年には、ISO9001を取得し、医療レベルの高品質化やスタッフの組織化を強化してきました。
 特に、新人スタッフには、テクニカルスキル(患者様の診療に必要な医療技術、医療機器の取り扱い、会計や電話応対などの事務作業)並びにヒューマンスキル(社会人としての行動、患者様、周囲の人に対しての心づかい)に重点を置いて教育訓練を行っています。
 こうした状況のもと、広島商工会議所の広島県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度を用いた人材育成をしてはどうかとの提案がありました。
 そこで、有期実習型訓練を活用した人材育成に取り組むことになったわけですが、訓練の実施に当たっての基本的な考え方は、次のように設定しました。
(1)人材確保の目的    

1)質の高い医療を提供し、生活の質を高めてもらうためのスキルを身に付けた人材を育成することで、患者様に歯科医療を通して幸せになってもらうため。

2)女性の多い職場であるため、出産や育児など、女性スタッフのライフステージに合わせた働き方ができるように、一通りの仕事ができるスタッフを育成するため。

(2)求める人材の要件

1)患者様やスタッフ、出入りされる業者さんとのコミュニケーションを大切にすることができ、相手の立場に立った行動ができること。

2)歯科衛生士、歯科診療補助、受付のそれぞれの業務を一通りこなせること。

 なお、有期実習型訓練を活用するに当たっての背景には、当歯科の新人スタッフの教育で活用している訓練カリキュラムやそれぞれの講義を担当する講師陣が整備されていましたので、訓練の過程でこれらの活用が可能であったことなどが挙げられます。

2.具体的な取組内容

 こうした中で、いよいよ訓練の開始に向けた準備に入ったわけですが、全てが初めての経験であっただけに、広島県地域ジョブ・カードセンターなどの関係機関による全面的な支援なくしては、訓練の開始には至らなかったと痛感しています。
 訓練の目標を達成するための訓練カリキュラムの科目構成や訓練計画表、評価シートの作成では、訓練生に身に付けてほしい技術ごとに、「歯科衛生士養成コース」「診療補助養成コース」「歯科受付コース」の3つのコースを設定しました。もともとあった新人スタッフ用の訓練マニュアルを精査して修正し、6カ月間の訓練を行うことにしました。 しかし、訓練の内容とその時間配分を設定することが見当もつかずに難しかったことに加え、講師や訓練生が各種の申請書類に書き込む内容についても、細かな点が間違いやすかったと思います。
 そこで、訓練実施計画の作成に当たっては、広島県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方に来社してもらい、懇切丁寧な指導を受けました。
 さらに、訓練の開始後も、現場での訓練記録の作成などの指導をしてもらったことは、訓練を円滑に進めるうえでも、とても助かりました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

医療法人湧泉会・ひまわり歯科
Off-JTの様子

 従来の新人スタッフの教育は、いきなり現場で見学・実践する中で学ぶという方式でしたが、今回実施した訓練では、Off-JTによる講義の時間も設けました。講師となった11人のスタッフには、「通常の業務+講義」という役割ができましたので、講師ではないスタッフも、講義の時間には現場から講師が抜けて人手が減るために、それぞれの負担が増えました。そこで、スタッフの出勤時間を調整したり、休日を利用した勉強会などで訓練時間を確保し、訓練を進めました。
 有期実習型訓練の活用の初期段階から最後に至るまで、広島県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方には、その都度、全面的なサポートをしてもらいましたので、慣れない手続きを無事にクリアすることができました。特に、訓練カリキュラムの作成などでは、事前説明や手厚い支援がありましたので、トラブルを未然に防止できたことは、大変良かったと思います。

4.制度の活用による具体的な効果

医療法人湧泉会・ひまわり歯科
歯科衛生指導の実技の様子

 以上のように、広島県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方に全面的に支援してもらいましたので、訓練を円滑に進めることができました。訓練生は、Off-JTとOJTを通して理論も技術もスキルアップできたうえ、自信がつきましたので、さらに笑顔を心がけて診療に従事できるようになりました。
 また、講師を務めたスタッフも、自らの仕事を省みて人に教えることによって、再度の学びに繋がりました。さらに、講師ではないスタッフも、Off-JTのために講師を務めたスタッフが現場から抜けることから、足りなくなる人手をカバーするために、それぞれがスキルアップを図ることによって、結果的にスタッフ全員のレベルアップを図ることができました。
 また、ジョブカードに記入するために、広島県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方と面談する中で、訓練生は自分の仕事に対する心構えができましたので、訓練の終了後には、自分自身の成長が実感できたのではないかと思います。特に、歯科衛生士養成コースの訓練生は、卒業した専門学校で学んだ知識などでは実際の現場で自信に繋がらず、この訓練による実技と実習によって身に付けることができましたので、同期のスタッフからは、このような研修制度を受講できたことを羨ましく思われたと語ってくれました。
人材の養成には、「時間」と「費用」がかかりますが、この制度を活用することによって得られた助成金による後押しは、とてもありがたいことでした。
 当社での新人スタッフの教育訓練には、今後もジョブ・カード制度を組み込んでいくつもりです。特に、学生用ジョブ・カードは、新規学卒者の歯科衛生士に対しての活用を考えています。従来の履歴書よりも、自分の仕事に対して向き合うことが求められる書式になっているため、仕事に対するイメージが様々な新規学卒の学生には、より効果的に仕事の意義を納得してもらえるものと期待しています。

(平成24年11月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要

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