企業から寄せられた声(文字情報)

瀬古工業株式会社

会社概要

所在地: 三重県桑名市
業種: 製造業
資本金: 2,500万円
従業員数: 25人
URL: http://www.seko-kogyo.com/

訓練概要

訓練コース: 工作機械オペレーター育成科(1回目)
事務作業員育成科(2回目)
職種: 機械技術者
訓練生数: 各1人(終了後に2人とも正社員採用)
期間: 平成23年2月~5月(1回目)
平成23年11月~24年2月(2回目)
訓練種別: 有期実習型訓練(いずれも基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

瀬古工業株式会社
三重県桑名市にある社屋

 当社は、岐阜県養老町にある養老鉄道(私鉄)の養老駅前で昭和20年に瀬古車輌として創業しました。昭和24年になって、株式 会社に組織変更し、昭和31年、三重県桑名 市の現在地に工場を建設しました。
 当初は、SK式高速旋盤の製造販売をしていましたが、その後、門型平面研削盤を導入 して研磨加工事業を開始し、加えて、五面加工機を導入して機械加工事業を開始しました。
 現在では、中部地区の大手工作機械メーカー の大物部品の加工を主力事業としています。 特に、大物平面研磨については、取引先に大 変重宝に利用してもらっています。
 平成20年7月にISO9001:2000 を取得し、品質管理体制を構築しました。また、平成22年7月には、国の「ものづくり研究開 発補助金」を活用して難削材の研究開発を推進し、工作機械業界以外の航空部品や医療機器といった高精度、高難度の加工を必要とする新規事業の開拓に挑戦しています。
 当社では現在、25人の社員のうち、営業と事務・技術系が7人、製造系が18人の体制で運営しています。製造系の社員は、高度な機械の操作技術と測定技術が要求されるために、経験者以外の者にとってはハードルの高い職種であり、新規採用が困難な状況にありました。
 そうした中で、平成22年9月に、四日市商工会議所に設置されている三重県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方から、企業にとっても、応募する求職者にとっても、非常に有効なジョブ・カード制度の有期実習型訓練について紹介してもらいました。
 当社のような人的にも、資金的にも余裕のない中小企業にとっては、教育訓練期間内に 要した経費に対して国からの助成金を受けられるのは、大変魅力的なことでした。また、当社には、新入社員を対象とした教育システムがなかったことから、ジョブ・カード制度について紹介されたことを機会に、有期実習型訓練を実施するための教育訓練計画を詳細に検討し、新入社員や中途入社の社員を対象とした教育システムを構築することにしました。

2.具体的な取組内容

 平成22年12月になってから、工作機械のオペレーターの募集をハローワークに依頼したところ、当時はサービス業に従事していた「ものづくりの仕事がしたい」という若い人がみつかりました。
 早速、面接して有期実習型訓練(基本型)の訓練生になってみないかと打診したところ、快諾してもらいました。そこで、ジョブ・カ ードのキャリア・シートなどに記入してもらい、ハローワークの登録キャリア・コンサルタントの面接を受けてもらった結果、有期実習型訓練の受講要件を満たしている旨判断されました。
 当時勤務していた会社を円満退社したために、平成23年2月から当社に出社できるとのことでした。早速、三重県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方の 指導を受けながら、訓練カリキュラムや OJT、Off-JT の教育訓練計画を作成しました。
 社内の幹部(社長と専務)による教育訓練を基本とし、三重職業能力開発推進センターのマシニングセンター実践講習や他社のMasterCam講習などを織り交ぜたうえ、4カ月間の訓練カリキュラムを作成しました。 Off-JTを実施するに当たっては、オリエンテーションをはじめ、各科目のテキストを作成しました。これを基にして、平成23年2月から有期実習型訓練をスタートし、5月末までの4カ月間の訓練期間としました。
 スタートから2カ月後の中間評価や4カ月後の訓練終了時には、評価シートによる自己評価と企業評価を行い、訓練の効果を確認しました。何とか無事に訓練を終了し、現在は 正社員として第一線で活躍しています。
 その後、平成23年9月になってから、事務系の社員の募集をハローワークに依頼したところ、サービス業の経験のある女性が応募してきました。この女性は、製造系の事務職の経験がなかったことから、有期実習型訓練の訓練生にピ ッタリと思いましたので、三重県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方とハローワークの担当者に相談し、平成23年11月から24年2月末までの4カ月間、事務作業員育成科の有期実習型訓練を実施しました。訓練終了後の3月に、正社員として採用しましたので、現在も勤務に励んでいます。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を初 めて実施する以前に制度のフロー図を見たときは、その手続きの複雑さに驚きました。しかし、三重県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方に親切に指導してもらいましたので、何とかクリアすることが できました。
 また、これまで実施してきた社内の教育訓練は、先輩の仕事を見て覚えるか、または口 頭で説明を聞くといった方法でしたので、教えるためのテキストや文書がなかったために、テキストなどの作成には苦劲しました。ベテ ラン社員の意見を聞いたり、参考書やインタ ーネットに掲載されている各種の情報を活用 しながら、テキストも何とか作成できました。

4.制度の活用による具体的な効果

 有期実習型訓練を実施したことによって、 以下のような効果がありました。

(1)新入社員または中途入社の社員を対象 とした体系的、計画的な教育訓練システ ムを構築できたこと。

(2)訓練日誌に記載することによって、訓練を受ける側も指導する側も、日々、反省したうえ、軌道修正しながら、その人に合った訓練ができたこと。

(3)三重職業能力開発推進センターなどの講習を受けたことにより、体系的、基本的な訓練を実施できたこと。

(4)訓練カリキュラムや詳細な訓練計画を作成したことにより、訓練生が明確な展望と目標をもつことができたこと。

(5)評価シートによる職業能力の評価により、訓練の効果を訓練生と指導者の双方で確認できたこと。

(6)有期実習型訓練の記録を残すことにより、会社としての今後の教育訓練のあり方、進め方に関する貴重な参考資料とな ったこと。

(7)全ての社員に教育訓練の重要性が認識されるようになったこと。

(平成25年1月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要