企業から寄せられた声(文字情報)

有限会社神田電機商会

会社概要

所在地: 岡山県備前市
業種: 電気・ガス・熱供給・水道業
資本金: 500万円
従業員数: 11人
URL: http://www.kandadenki.jp

訓練概要

訓練コース: 電装品修理・電気空調設備施工コース
職種: 電気技術者
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成24年5月~8月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

有限会社神田電機商会
三重県桑名市にある社屋

 当社は、岡山県東部の備前市にあります。ここは、備前藩主の池田光政によって創設された庶民のための日本最古の学問所である閑谷学校や素朴ながら重厚な味わいを持つ備前焼、珪藻土を多く産出することから発展した耐火煉瓦工業などで知られているところです。
 昭和6年に神田ラヂオ店として創業し、昭和43年に有限会社に組織変更しました。以来、電気設備工事や空調設備工事、自動車電装品、舶用電気設備などの設計施工を行ってきており、今年で82年目を迎えました。
 現在の社員は11人ですが、時代に対応できる製品と技術によって、お客様のニーズに合わせて提案することをモットーにしています。地元企業として地域社会に貢献するとともに、新しい分野(ソフトウェア開発や再生可能エネルギー設備)に進出することを目的として、社員全員が電気工事士や船舶電装士、管工事施工管理技士などの資格を取得することを目指しています。
 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練のことを知ったのは、平成21年に開催された備前商工会議所の役員会の際に、岡山商工会議所に設置されている岡山県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方から、有期実習型訓練の概要についての説明を聞いたときでした。その後、備前商工会議所の青年部の会議でも、詳細について改めて聞いたところ、有期実習型訓練は、人材の育成を重視しているという当社の人事育成方針とマッチすることが分かりましたので、早速、活用することにしました。
 ①団塊の世代から若者への技術継承、②OJTとOff-JTを組み合わせた入社時からの研修による継続的な資格取得、③費用負担の軽減などのメリットがあると思いましたので、平成21年から24年まで毎年、有期実習型訓練の活用に取り組んでいます。

2.具体的な取組内容

 今回の訓練生は、新規学卒未就職者の非正規社員であり、二種電気工事士の資格を取得していました。当初は、有期雇用での勤務としましたが、足りないスキルを習得させ、資格を取得させることは、訓練生本人のみならず、当社にとっても有益であると考えました。このため、岡山県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方のアドバイスを受けながら、資格取得を目指した4カ月間の訓練カリキュラムを作成し、OJTとOff-JTの合計477.92時間に設定しました。

(1)OJT〈360時間〉
船舶艤装で使用する配電盤設備や自動車電装品、第一種電気工事士の資格取得のための電気設備施工関連、空調設備設置工事の実習を行いました。

(2)Off-JT〈117.92時間〉
 車両電装品の知識の習得のための外部研修や高所での作業運転のための高所作業車技能講習を受講させたほか、第一種電気工事士や電気工事施工管理技士の資格取得のための社内研修を実施しました。
 社内で実施したOJTやOff-JTの講師は、社長をはじめ、現場の担当者4人が務めました。講師となった社員に対しては、自分自身の業務を優先させることを前提に、空き時間を捻出させて訓練生を指導させました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 当社では、これまで4年間にわたって有期実習型訓練を実施し、4人の訓練生を正社員として採用してきました。しかし、岡山労働局への提出書類が非常に多く煩雑であり、必要な提出書類を揃えるだけでも、かなりの手間がかかりました。
 このため、提出書類をデータ化するためのファイル数が多くなったほか、OJTとOff-JTを実施するために作成した提出書類が異なっていたために、これらの整合性を図るのが大変でした。加えて、OJTの訓練カリキュラムを細分化しすぎたために、消化するのに苦労するなどの諸問題がありました。しかし、岡山県地域ジョブ・カードセンターの訓練コーディネーターの方に大変親切に対応してもらいましたので、スムーズに実施できたと思っています。今後は、提出書類の簡素化をお願いしたいと思います。

4.制度の活用による具体的な効果

 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、団塊の世代の社員から若手の社員への切替を求められていた当社にとっては、訓練の終了後に国から支給された助成金によって訓練に係る費用負担を軽減できただけではなく、体系化された社員教育を実践できましたので、非常に感謝しています。
 有期実習型訓練を実施して感じたことは、訓練コーディネータ―の方に当社が求めている人材像を具体化するための訓練カリキュラムを作成してもらい、教育訓練を体系付けることができましたので、人材の育成に非常に役立ったことです。また、訓練の終了後に正社員として採用した元訓練生からは、「OJTとOff-JTを組み合わせた訓練は、正社員になってからの業務に非常に役立っています」との感想が寄せられています。
 こうしたことから、当社としては、今後も、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を積極的に活用していきたいと思っています。

【事務局後記】
この原稿は、平成21年から毎年、有期実習型訓練を活用している有限会社神田電機商会の社長・神田英則氏にお話を伺って作成したものです。

(平成25年1月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要