企業から寄せられた声(文字情報)

秋田総合ビル管理株式会社

会社概要

所在地: 秋田県秋田市
業種: サービス業
資本金: 1,000万円
従業員数: 88人

訓練概要

訓練コース: 清掃スタッフスキルアップコース
職種: ビル清掃員
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成24年6月~10月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

秋田総合ビル管理株式会社
窓ガラスの清掃実施

 当社は、昭和62年12月に設立した会社です。現在は、環境衛生管理部門(建築物内外清掃全般管理、ハウスクリーニングなど)と設備保守点検整備部門(冷暖房機器洗浄保守管理、給排水機器保守点検管理など)の2つの部門に分けて事業に取り組んでいます。
 業務内容は、単純肉体労働のイメージがあり、「汚い」「きつい」「危険」のいわゆる3Kの職場です。さらに、土日祝祭日での業務が多いといった勤務状況にあることから、若年層の就業応募は鈍いうえ、従事しても長続きしないという状況にありました。
 社員として当社の業務に従事していくためには、国家試験による各種資格の取得や知識、技能の習得などが必要なことから、業務に精通した人材を求めていましたので、人材育成のための教育・訓練が必要でした。また、設立から既に25年が経過しましたので、社員の世代交代が課題となっていました。
 このようなときに、秋田商工会議所に設置されている秋田県地域ジョブ・カードセンターの企業開拓推進員の方から、「ジョブ・カード制度の有期実習型訓練は、社員の新規採用や人材の育成・確保に効果がある」と紹介されましたので、社内で検討した結果、この有期実習型訓練を活用することにしました。

2.具体的な取組内容

 現場で実践的なOJTやOff-JTを組み合わせて実施できる訓練実施計画や訓練カリキュラムなどは、訓練コーディネーターの方の指導を受けながら作成しました。

(1)訓練生
入社1年の契約社員(男性・27歳)

(2)訓練期間
平成24年6月25日~10月22日

(3)OJT関係(225時間)
 講師は、当社の建築物環境衛生総合管理業に係る指導者講習を修了した清掃作業従事者研修の指導者(1人)が担当しました。
 実際の現場で実践的な技能習得のためのOJTを訓練カリキュラムに基づいて実施できるように、講師と訓練生に予め訓練カリキュラムを配布し、相互の打ち合わせを踏まえて計画的に実施することにしました。

(4)Off-JT関係(60時間)
 講師は、OJTの講師と同じ社員にしました。訓練カリキュラムは、OJTと同様に、講師と訓練生に予め配布し、講師と訓練生が打ち合わせをしたうえ、当日のOJTに入る前やOJTの終了後に実施しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 人材を育成することの重要性については認識していましたが、これまでは、教育訓練を計画的に実施したくてもできない状況にありました。このため、先輩社員が現場で後輩の社員を指導するといった場当たり的な方法で終わっていたのが実情でした。
 今回のOJTとOff-JTとを組み合わせた有期実習型訓練の講師は、当社でキャリアを積んだ社員を両方の講師として選定し、訓練生に対してマンツーマン方式で指導しました。
 その際は、現場教育や机上での教育だと構えることなく、現場で訓練を実践しました。随時、質疑応答などを行いましたので、技能の伝承や知識の伝授をスムーズに行うことができました。さらに、教本などの教材を活用することによって、訓練生のキャリア・アップに繋がるように配慮しました。Off-JTで使用したこのような資料は、コピーを取って訓練生に持たせましたので、後日、自分で活用できるようにさせました。
 今回実施した有期実習型訓練は、中国の故事にある「玉磨かざれば器をなさず、人学ばざれば道知らず」ということや、山本五十六の「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」を実践したものでした。

4.制度の活用による具体的な効果

 ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用した効果としては、訓練生の技能や技術、知識の向上を図れただけではなく、訓練生が自分自身の成長を自覚しましたので、社員としての意識向上に繋がり、正社員として将来の道筋を付けたことでした。まさに、「人材は、会社の財産」といえます。
 加えて、以下のような効果もありました。

(1) 有期実習型訓練に係る訓練カリキュラム作成の効果
 OJTとOff-JTの項目や細目を作成したことによって、訓練生が習得しなければならない技能などの全貌を予め把握させることができました。

(2)講師の指導に係る効果
 講師を務めたベテランの社員自身も、訓練生を指導するという立場を自覚しましたので、初心に返って自分自身の本来業務の内容を再確認し、緊張感を持って本来業務を遂行しながら、訓練生の指導に当たりました。

(3)訓練生以外の社員への効果
 講師と訓練生の緊張感を持った訓練は、他の社員たちの勤労意欲や業務遂行に好影響を与えました。

(4)相対的効果
 訓練を実施している中で、講師と訓練生との良好な人間関係が構築されました。これは、他の社員たちにとっても、訓練によって良い影響を受けましたので、初心に返って適正な業務遂行を再認識したようです。

(平成25年1月現在)

有期実習型訓練の概要

PDFダウンロード

有期実習型訓練の概要