企業から寄せられた声(文字情報)

有限会社若松屋

会社概要

所在地: 佐賀県伊万里市
業種: 生活関連サービス・娯楽業
資本金: 300万円
従業員数: 15人

訓練概要

訓練コース: エステティシャンコース
職種: 営業員
訓練生数: 2人(終了後に2人を正社員採用)
期間: 平成23年3月~6月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

有限会社若松屋
佐賀県伊万里市にある店舗

 当社は、伊万里市で化粧品小売業やフィットネス事業を行っている会社です。
 昭和42年に法人化しましたが、創業時は、現在の社長の祖父が化粧品の販売を1人で行っていました。その後、化粧品の販売は専門店や大型店が主流になったことから、お客様も徐々に減少傾向にありました。
 このため、現社長が2代目に就任したことに合わせ、お客様のニーズと時代の要請に合った事業戦略として、エステ部門への事業拡大とお客様の美と健康をお手伝いするためにフィットネス事業への拡大を図りました。現在は、エステ部門が2店舗、フィットネス部門が2店舗の合計4店舗で事業を行っています。
 これまでの社員に対する当社の指導方法といえば、その都度、先輩社員からの口伝えや先輩社員のやり方を見て、自分なりに理解して覚える方法であり、会社としての計画的、具体的な教育訓練ではありませんでした。
 そのような折、伊万里商工会議所の青年部の会議の際に、商工会議所の担当者から、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を紹介してもらい、教育訓練を実施して非正規労働者を正社員にする制度だと理解しました。
 当社では、丁度、お客様が要求する品質も年々アップし、需要も増加してきたために、若いエステティシャンの育成や増員が急務となっていました。そこで早速、鹿島商工会議所の佐賀県地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方を伊万里商工会議所の担当者から紹介してもらいました。
 この方との面談では、会社としての理念や目的、人材育成の必要性などの説明を受けました。その説明を聞いた結果、当社では、これまで明確な意識のもとで会社経営をしてこなかったとの反省に立って、創業からの自分の思いを明文化した「人材育成のモデル」をとりまとめました。
 これは、「化粧品会社として社会に貢献できるのは何か」「人は、いつまでも美しくありたい、健康でいたい、若くありたいとの願いがあるのではないか」と原点に帰って考え、それを当社の目指す方向性として位置付けて経営理念として掲げたものです。「お客様の永遠の願い、美と健康のお手伝い」ということに基づいて社員教育を行うために、訓練カリキュラムに反映させました。
 有期実習型訓練を実施するための具体的な訓練カリキュラムや評価シートなどは、制度普及推進員の方に提案してもらい、その内容を当社で十分に検討し、有期実習型訓練計画書を作成しました。その後、雇用・能力開発機構に申請し、計画の認定(当時。現在は、佐賀労働局の「確認」)を受けましたので、ハローワーク伊万里を通じて訓練生を募集しました。幸いにも、いい人材を紹介されましたので、募集を延期することもなく、有期実習型訓練を予定どおり開始できました。

2.具体的な取組内容

 当社の取締役が訓練の指導責任者を務め、わかまつやエステ部門のエステティシャンの資格を持っている社員のうち、2人の社員が実際の訓練指導を行う体制で有期実習型訓練に取り組みました。
 「お客様の永遠の願い、美と健康のお手伝い」という当社の経営理念に沿って、お客様へのボディケア・マッサージや各種のフェィシャルケアの実践、機器類を使ったエステ実践などのOJTを340時間行いました。
 また、92時間のOff-JTでは、サロンでの接客・接遇マナーの基礎知識やエステティック・フェィシャルケアの基礎知識、エステ機器操作と基本理論、皮膚や肌の構造・機能に関する基礎知識の習得に努めさせました。加えて、外部の講師によるフューマンスキル講座で接客や職場でのコミュニケーションに関する基礎実習の実技についても、Off-JTに盛り込み、全体では、432時間の有期実習型訓練を4カ月間実施しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 エステ部門は6人と、少人数のために2人の指導者と2人の訓練生がペアを組んで、マンツーマンで対応しました。訓練によっては、指導者が交代し、それぞれの指導者が得意な分野の訓練カリキュラムを適宜選択して指導に当たりましたので、本来の業務との時間的なやり繰りに苦労がありました。
 しかし、指導責任者が指導者を務めた社員の負荷を調整したり、制度普及推進員の方の助言を基に訓練計画の日程を調整したことで当初の訓練計画を何とか実施できました。

4.制度の活用による具体的な効果

 今回の有期実習型訓練を実施するために作成した当社の教育訓練の仕組みができたことによって、以下のような効果がありました。

(1)社員は、何を目指していけばよいのか明確になった。

(2)指導者を務めた社員は、訓練生に応じた訓練内容と指導方法を体得できた。

(3)社員の問題意識が高まり、お客様への新たな付加価値とサービスを提供できる風土も生まれ、1.社員が自主的、自発的、能動的な人材に成長し、お客様からの評価がよくなり、お客様の数も増加した、2.新規事業としてフィットネス事業に拡大したといった経営効果に繋がった。

 現在は、今回構築した人材育成プログラム(訓練カリキュラムと評価シート)を基にして新規事業計画への展開を考えています。今後も機会があれば、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用したいと思います。

(平成25年1月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要