企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社ディーグリーン

会社概要

所在地: 三重県紀北町
業種: 企画デザイン業
資本金: 60万円
従業員数: 5人
URL: http://dgreen.jp/

訓練概要

訓練コース: Webデザイン・DTPデザインコース
職種: デザイナー
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成25年10月~平成26年4月
訓練種別: 若者チャレンジ訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

OJTの実施風景
OJTの実施風景

 当社では、三重県の伊勢志摩、吉野熊野国立公園の中間に位置している紀北町という人口が約1万8,000人の小さな町でデザイン業を平成14年に始めてから12年、法人化してからは6年が経過しました。
 この地方でデザイン会社を経営するために一番問題なのは、「人材の確保と育成」だと感じています。高校を卒業した後は、若い人たちが都会に流出し、そのまま都会で就職してしまうことによって、紀北町内には若い世代が少なく、デザイン業を志望する人材にいたっては、ほとんどいません。
 このような状況のもと、都会から紀北町に帰ってきた若い女性が「デザインを勉強したい」「デザインの仕事をしたい」と言っていることを知人から聞きました。しかし、デザイナーという職種は、育成するために長い時間がかかります。経営体力に余裕のある会社でないと、即戦力でない人材を雇用することは、なかなか難しいのが現状です。
 そうしたときに、職業訓練で人材を育成できることに加え、そのために要した費用をサポートしてもらえるジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練のことをインターネットで知りました。
 是非とも活用したいと思いましたので、早速、四日市商工会議所に設置されている三重県地域ジョブ・カードセンターを訪問し、制度普及推進員の方から説明を聞きました。
 当社では、若者チャレンジ訓練を実施するのは初めてでしたので、不安がありました。しかし、その説明を聞くと、若者チャレンジ訓練を実施するための訓練カリキュラムの作成などを支援してもらえるとのことでした。そこで、昨年10月に前述の女性をパートの社員に採用していましたので、この女性を対象として実施することにしました。

2.具体的な取組内容

OJTの実施風景
OJTの実施風景

 若者チャレンジ訓練の実施に当たっては、三重県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員のアドバイスを受けながら、全体の訓練時間が780時間(OJT〈実習〉:685時間、Off-JT〈座学〉:95時間)で、6カ月間の訓練カリキュラムを作成しました。
 OJTの指導者は1人、Off-JTの指導者は2人の社員がそれぞれ務め、訓練生には、WebデザインとDTPデザインを中心として、OJTとOff-JTを通じてデザインの基礎について習得させました。
 デザインの仕事をひととおりできるために必要な「デザイン基礎」と「Webの知識」「写真撮影術」「コピーライティング」「プレゼンテーション」などの技術については、6カ月間かけて教えました。この間、当社に発注された案件(パンフレットの印刷、商品帯の製作、Webサイトの制作)は、初めは部分的に任せていましたが、後半の訓練では、1人で実施できるようにするため、徐々に難度の高い訓練カリキュラムにしましたので、訓練生は壁にぶつかることが多く、大変だったと思いましたが、上記の技術をスムーズに習得できたと思っています。
 もちろん、先輩の社員が指導者として親身になってサポートしたことも、スムーズに習得できた要因のひとつです。ある程度の仕事を任せられるようになった訓練生は、若者チャレンジ訓練の終了後、正社員として採用しましたので、現在も元気に頑張っています。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 OJTを実施するときに最も苦労したのは、お客様から発注された案件を時間どおりに実施させることでした。最初の頃は、当社が考えているスケジュールどおりに進めるための職業能力と訓練生の職務の遂行能力とにギャップがあったために、想定した納期に間に合わなくなりそうなことがありました。逆に、余裕を持たせたスケジュールにすると、訓練生に覚えさせることが少なくなるという悩みもあったのが現実でした。
 このような問題に関しては、指導者ではない先輩社員(デザイナー)が訓練生のスケジュールを自分自身の経験を基にしてうまくコントロールしましたので、何とか解決できました。当社のような企業規模の小さな会社が訓練生を育成するためには、訓練の指導者だけではなく、全社員が訓練生をサポートすることが非常に重要だと実感しました。

4.制度の活用による具体的な効果

 若者チャレンジ訓練を実施して正社員として採用した元訓練生は、自分の職務に対する責任感が非常に強く、真面目に取り組んでいます。「報告、連絡、相談」についても、細かく行い、社内の誰よりもきっちりと毎日の日誌を提出しています。現在の仕事に対し、やりがいをもって「楽しい」と感じながら仕事を進めていることは、当社としても非常に嬉しく思っています。
 6カ月間にわたる長期の若者チャレンジ訓練を終了した現在では、未熟なところもありますが、デザイナーとしての能力には期待がもてます。また、本人の学習意欲が非常に高いので、どんどん成長していることを実感しています。
 今回実施した若者チャレンジ訓練では、予め育成期間を設定して採用しましたので、あせらず、じっくりと仕事の基礎を学ばせたことは、元訓練生にとっても、当社にとっても、とても有意義でしたので、機会があれば、また活用したいと思います。

(平成26年5月現在)

若者チャレンジ訓練の概要

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若者チャレンジ訓練の概要