企業から寄せられた声(文字情報)

岩手東亜DKK株式会社

会社概要

所在地: 岩手県遠野市
業種: 製造業
資本金: 1,000万円
従業員数: 38人

訓練概要

訓練コース: ガラス製造作業員育成コース
職種: 製造(ガラス加工・電極製造)
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成25年7月~12月
訓練種別: 若者チャレンジ訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

岩手東亜DKK株式会社
遠野市にある社屋の全景

 平成25年8月に創立40周年を迎えた当社では、理化学測定器の製造工場として、主にガラス加工と電極製造を行っています。「品質一番で優れた製品をお客様に提供する」ということをモット-に、6Sの徹底や業務改革、明るく働きやすい職場づくりに取り組んでいます。
 特に、ガラス加工の技術は、熟練するまでに5年以上を要するために、若年者を雇用し、技術を継承することは、大きな課題だと感じていました。
 その頃、盛岡商工会議所に設置されている岩手県地域ジョブ・カ-ドセンタ-の制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練について紹介してもらいました。
 その後に社内で検討した結果、当時、ガラス加工課に所属していた非正規の社員のスキルアップを図るために活用できるのではないかと思いました。本人も、正社員雇用を希望していることに加え、作業に取り組む姿勢は熱心であり、向上心もありましたので、社内で実践しながら人材を育成できる制度だと確信し、ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練を実施することにしました。

2.具体的な取組内容

岩手東亜DKK株式会社
ガラス管の熱処理加工

 若者チャレンジ訓練の実施に当たり、制度普及推進員の方からは、OJTとOff-JTを効果的に組み合わせた訓練カリキュラムと評価シ-ト(ジョブ・カード様式4)の作成方法などを指導してもらいました。
 訓練カリキュラムに盛り込んだOff-JTは、86時間を計画しました。このうち、社会人としてのマナ-からコンプライアンスなどの会社のル-ルや基本的な事項は業務部長が指導を担当し、安全衛生に関する事項は、外部の講習(34時間)を受講させました。また、製造に関する製品知識と日常の点検業務は、ガラス加工歴が30年のベテランの上司が指導者を務め、品質管理などは社長が直接指導しました。評価シートを活用した能力評価は、訓練に携わった社員と訓練生が意見交換しながら、的確な評価結果になるように心がけました。社内で指導した社員も初心に返り、事前に資料の準備をして熱心に取り組みました。
 一方、OJTについては、694時間を計画しました。ガラス加工の作業は、多品種少量生産のために、様々な種類がありますので、学ぶことがたくさんあります。サイズの異なるガラス管を旋盤で繋ぐ加工のほか、手加工で作製するガラス加工、金属を加工する作業など、実際にやってみて、自分の手先に覚えさせた感覚で作業をすることが多くあります。加工では、連続して同じ作業はなく、日々、作業が変わるために、最初の頃はガラス管への熱の入れ具合によって厚くなったり、薄くなったりしました。このように、感覚が良くつかめなかったことから、製品としての基準に入らないことがありましたので、段階的に訓練を進めながら指導しました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 訓練生にとっては、若者チャレンジ訓練の受講に加え、訓練の実施内容や考察、感想などを訓練日誌に毎日、記載しなければならないために、大きな負担となりましたが、訓練生本人の努力に加え、他の社員の協力によって乗り切ることができました。
 訓練の終了後に取り組んだ若者チャレンジ奨励金の支給申請に係る手続きは、通常業務に追加された作業でしたので、時間的に厳しい面はありましたが、1カ月単位で資料を確認しながら、早めに対応するようにしました。何よりも、制度普及推進員の方の懇切丁寧なアドバイスがありましたので、スム-ズに処理することができました。

4.制度の活用による具体的な効果

 これまでは、コスト面での負担が大きく人材の育成にあまり時間をかけず、「現場での作業を通して戦力になってもらうことがベスト」との考えがありました。しかしながら、ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練を活用したことによって、訓練生の適性や能力を的確に評価することができました。当社としては、計画的に人材を育成できたことに加え、国から若者チャレンジ奨励金が支給されましたので、大変ありがたい制度だと思っています。
 訓練生は、若者チャレンジ訓練を通して技術と専門知識を習得できましたので、当社のガラス加工技能認定では、4級から3級へと昇級しました。現在も、何事にも前向きに挑戦し、正社員として一生懸命に頑張っています。
 また、周りの社員も刺激を受けて、新たな作業に挑戦しようとする姿勢がみられるうえ、指導した社員も、OJTとOff-JTでは、じっくりと幅広く、密度の濃い指導をしたことは、新鮮であり、達成感があったようです。結果的には、訓練を受ける側、指導する側ともに、技術や意識レベルの向上につながりました。

(平成26年8月現在)

若者チャレンジ訓練の概要

PDFダウンロード

有期実習型訓練の概要