企業から寄せられた声(文字情報)

興武電設株式会社

会社概要

所在地: 滋賀県大津市
業種: 建設業
資本金: 2,000万円
従業員数: 11人

訓練概要

訓練コース: 電気工事施工コース
職種: 電気工事従事者
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成26年3月~7月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

大津市にある社屋の外観
大津市にある社屋の外観

 当社は、昭和47年7月に設立し、電気設備工事をはじめ、消防施設や電気通信といった関連工事を行っています。
 これまでの人材募集については、民間求人広告やハロ-ワ-クなどを活用してきましたが、経験者の応募が少なかったために、主に未経験者を採用し、当社が独自に訓練を実施して人材を育成してきました。
 しかしながら、当社のような「3K」と呼ばれる業界では、人材の確保が難しいことに加え、人材の定着率も悪いのが現状です。技能や技術を習得した後は、3年程度で退職するケ-スが多く、景気によって定着率の変動がありますが、定着性の悪い業界であるために、大変苦慮してきました。
 そこで、技能や技術の習得と定着性の向上を図るため、外部の電気技術学院(夜間)に委託して教育してきました。社員の将来性を考え、昼に仕事をさせて、夜に勉強させることは、人生の勉強になることに加え、忍耐強く粘りのある人間形成ができましたので、定着率の向上につながっています。
 その後、大津商工会議所の会報でジョブ・カード制度の有期実習型訓練のことを知りました。我々の業界にとっては大変良い制度だと思いましたので、詳しく調べてみると、申請書類の作成が大変なようでしたので、当社のような零細企業が実施するのは無理だと思って、一旦は断念しました。
 しかし、滋賀県商工会議所連合会の滋賀県地域ジョブ・カ-ドセンターの制度普及推進員の方に電話で問い合わせてみたところ、申請書類の作成や申請手続きについては、サポ-トしてもらえるということでしたので、平成23年2月から1回目の有期実習型訓練を実施しました。
 当社では、これまでに有期実習型訓練を2回、若者チャレンジ訓練を3回実施し、3人を正社員として採用しました。現在でも、全員が正社員として活躍しています。

2.具体的な取組内容

 訓練の講師(指導者)は、社内の8人体制とし、社員の得意な分野別に指導しています。
 例えば、講師の取得免許は、電気工事職業訓練指導員や第三種電気主任技術者、1級・2級の電気工事施工管理技士、第一種電気工事士、認定電気工事士、消防設備士、太陽光発電システム施工研修の修了者など、多岐にわたっており、経験も豊富な講師陣が訓練生を指導しています。
 滋賀県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方には、当初から大変お世話にっており、申請書類の作成から、滋賀労働局への申請については、アドバイスなどをしてもらいましたので、当社にとっては、このような安定した人材確保ができたのも、制度普及推進員の方のお蔭といっても過言ではないと思っています。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 この業界は、大半が現場作業ですので、安全ミ-テングやKY活動、現場清掃、講師の現場での打ち合わせ時間、現場までの行き帰り時間、材料段取りなど、訓練時間と会社での従事時間との差がありましたが、有期実習型訓練に関連ある材料や段取り、ミ-テング、KY活動などについては、訓練の一環として実施しています。
 また、制度普及推進員の方に相談し、最近では、訓練カリキュラムの中に太陽光発電設備の施工訓練も取り入れています。再生可能エネルギ-の促進の重要性については、訓練生に理解させるとともに、世界のエネルギ-に対する取り組みについても学習させる機会を設けています。
 現在、日本の再生可能エネルギ-の全体に占める割合は数%と、ドイツの20%、イギリスの10%と比べると、大変少なくなっています。国の施策にもよりますが、我が国は省資源国ですので、太陽光発電を普及させるために、我々の業界が果たす役割と責任の重要性を改めて感じているところです。

4.制度の活用による具体的な効果

太陽光発電設備の施工訓練の様子
太陽光発電設備の施工訓練の様子

 有期実習型訓練を実施する前と実施した後では、職場の雰囲気が随分と変わりました。
 訓練の実施前に感じていたことは、未経験者を指導する立場の社員は、教えられる側に対し、往々にして、「技術は盗むものであり、自ら見て覚えるもの」という昔からの職人気質があったのではないかということです。また、教えられる側は、「社員として採用されたのだから、教えてもらうのは当然であり、仕事の開始時刻から終了時刻までいたら、給料をもらえる」というような安易な気持ちでいたような気もします。
 このような環境のもとでは、一人前の技術者になるためには時間がかかるうえ、定着性も悪く、社内の雰囲気も良くなかったように思われます。しかしながら、ジョブ・カード制度を活用してからは、教える側は、訓練生という立場や訓練の意味をよく理解しましたので、訓練生に対する接し方が変わってきたように思います。また、教えられる側は、学ぼうとする姿勢がみえますので、双方のコミュニケ-ションがとれるようになりました。加えて、定着率や社内の雰囲気も良くなりましたので、売上や利益の向上につながればと期待しているところです。
 現在も、電気工事施工コースを1人の訓練生を対象として実施中であり、要員増強のために新たに求人を募集していますが、これにも有期実習型訓練を活用しています。

(平成26年10月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要