企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社ケーアンドエム

会社概要

所在地: 山口県下関市
業種: サービス業
資本金: 800万円
従業員数: 9人

訓練概要

訓練コース: トリミング担当者養成コース
職種: トリミング職
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成26年12月~27年3月
訓練種別: 有期実習型訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

下関市にある社屋の全景
下関市にある社屋の全景

 当社は、下関市の安岡地区で平成19年3月に創業した犬を専門とするペットショップです。親しみやすく、地域のお客様に愛される店舗になりたいと願って、屋号は「フレンドリー」としました。
 創業から8年が経過しましたが、トリマーやトレーナーなどの社員が慢性的に不足しているという状況が続いています。このため、社員の勤務シフトを組むことやキャリアアップを図るための時間を確保することができませんので、苦慮していました。
 その主な理由は、動物の専門職を養成する専門学校などが福岡市などの主要都市に集中しており、当社が所在している下関市のような地方都市では、人材を育成するための環境が整っていないことです。加えて、社員がキャリアアップを図りたいと考えても、通学するのが難しい状況にあります。
 このような状況を克服するためには、独自に人材を育成しなければならないと考え、試行錯誤していました。そのようなときに、当社を訪問した山口県地域ジョブ・カードセンター(山口県商工会議所連合会内に設置)の制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練について紹介してもらいました。その説明を聴くと、社内で職業訓練を実施できるとのことでしたが、「社内で実施する職業訓練とはどのようなものなのか」と、初めは想像もつきませんでした。
 詳しい説明を聴くうちに、外部講師に当社まで来てもらってOff-JTを実施すれば、専門学校などがある遠くの都市までわざわざ出かけなくても済むうえ、OJTは社内で実施するということでしたので、当社でも活用できそうだと思って有期実習型訓練に取り組むことにしました。これは、6年前の平成21年4月のことでした。
 その後、制度普及推進員の方に訓練カリキュラムや評価シート(ジョブ・カード様式4)のひな型を作成してもらったことなどもあり、2人の訓練生を対象とした有期実習型訓練を無事に終了できました。
 訓練の終了後に正社員として採用した2人の元訓練生は、現在も頑張っています。また、今回実施した有期実習型訓練の訓練生も、正社員として活躍しているところです。

2.具体的な取組内容

 当社では、犬の美容を担当するトリマー職が慢性的に不足していましたので、その充足を図ることと、社員の技量を高めることが大きな課題となっていました。このため、有期実習型訓練では、「トリミング担当者養成コース」を設定し、人員の充足を図ることにしました。訓練生は、犬のグルーミングは多少できていましたが、技量を向上したいという強い意欲があったパート社員としました。
 50時間のOff-JTに対してOJTはその4倍強の210時間とし、合計260時間のコンパクトな訓練カリキュラムとしましたので、3カ月間という短い期間でしたが、余裕をもって取り組めるように努めました。
 このうち、Off-JTで実施した犬学や犬の躾けは、警察犬訓練士の資格を持っている外部講師に依頼しましたので、的確な指導を受けさせることができました。また、OJTの指導者は、先輩社員の主任トリマーが務め、犬種ごとのシャンプーやカットなどの仕方のポイントを重点的にマンツーマンに近い形で指導しましたので、早期に理解させることができました。このように、体系立てた教育を3カ月間という短期間で実施し、訓練生には、しっかりとした目的意識をもって取り組ませました。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 トリマー職のその日の業務は、お客様からの注文によって変わります。このように、業務の繁閑の度合いが日によって大きいので、訓練のスケジュールを守るのが非常に難しい日がありました。このため、繁忙期には、予約以外の注文を後回しにして対応し、訓練時間を確保するように努めました。
 一方、訓練生にとっては、日頃は手書きをすることはありませんでしたので、訓練日誌に毎日書き続けることは負担だったようです。しかし、スマホ世代の若い人にとっては、短文とはいえ、毎日、文章を書くという経験をしたことは、今後の担当業務に活かせると思います。

4.制度の活用による具体的な効果

Off-JT(実技)で実施したカットとグルーミング
Off-JT(実技)で実施したカットとグルーミング

 当社のような中小企業が単独でOff-JTを実施するためには、これまでは外部の専門学校などに通わせるしかありませんでした。しかし、有期実習型訓練を活用したことによって、外部講師に当社まで来てもらって社内でOff-JTを実施できましたので、訓練生の負担が軽減されたうえ、仕事への影響も少なくて済みました。
 また、これから実施する訓練の内容がカリキュラムで示されていますので、訓練を指導した社員にとっては、訓練生に教える内容を学習し直したことによって、自己啓発のよい機会になりましたので、社内風土の活性化には、とても有益な制度だと思います。
 今回、有期実習型訓練を実施したことによって、当社が求めている人材に成長させることができたというメリットに加え、訓練の終了後に国から支給された助成金によって訓練にかかった費用を軽減できたという副次的なメリットもありました。
 このため、当社としては、今後も、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用したいと考えています。

(平成27年4月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要