企業から寄せられた声(文字情報)

有限会社エヌ・アルファ

会社概要

所在地: 山口県下関市
業種: その他サービス業
(総合的イベント業)
資本金: 300万円
従業員数: 29人(外注スタッフなどを含む)
URL: http://www.n-alpha.jp/

訓練概要

訓練コース: 総合的イベント担当者養成コース
職種: サービスの職業
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成25年10月~12月(3カ月間)
訓練種別: 若者チャレンジ訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

山口県下関市にある社屋
山口県下関市にある社屋

 当社は、現在の社長が平成7年10月に設立した会社で、今年で21期を迎えました。各種のイベントやセレモニー、コンベンションの司会をはじめ、企画から運営までのトータルプロデュースを手掛けています。「ハートのある仕事を心豊かに」を経営理念とし、「感謝の心」と「思いやりの心」を持って、「穏やかな心」で仕事に挑むことを経営方針としています。
 会社の名称は、「地域で一番最初」「業界で一番の会社に成長する」との思いを込めて、社長のイニシャル(「二宮(にのみや)」のエヌ)とギリシャ文字の最初の「α」を組み合わせて名付けたものです。
 当社の社員としての仕事は、電話の取次ぎから、接客、接遇やイベントの企画、準備、運営、司会、演奏、フューネラル(ご葬儀)など、多岐にわたっていますので、社員一人ひとりの総合的な判断と技量が必要となります。このようなことから、一人前の社員になるためには、5年から10年にわたる経験が必要です。
 また、仕事の量が増え、内容が多岐にわたるにつれて、人材の確保と育成が必要となってきました。そのようなとき、たまたま下関商工会議所の主催による人材育成に関するセミナーに参加したところ、ジョブ・カード制度についての案内パンフレットを目にしました。内容を見て興味を持ちましたので、早速、訓練を実施する企業を支援しているという山口県地域ジョブ・カードセンター(山口県商工会議所連合会に設置)を訪問しました。
 そこの制度普及推進員の方と面談し、ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練(都道府県労働局での訓練計画届の受付業務は、平成26年3月末日で終了)についての詳しい説明を聞くと、これまでに当社で実施していた新入社員の研修内容は、この訓練のOff-JT(座学等)として活用できることが分かりましたので、早速実施してみることにしました。

2.具体的な取組内容

 若者チャレンジ訓練を実施した期間は、一昨年の10月1日から12月31日までの3カ月間でした。317時間のOJT(実習)と137時間のOff-JT(座学等)を組み合わせた訓練カリキュラムと評価シート(ジョブ・カード様式4)は、制度普及推進員の方から提示されたサンプルを参考にして作成することができたので、大変助かりました。
 訓練カリキュラムはフューネラル施行補助とイベント施行補助、ブライダル施行補助を内容としたOJTを中心とし、そのために必要なOff-JTを考えました。マナー研修とプランナー研修の専門的な事項については、2人の外部講師にお願いしました。それ以外は、社長以下、社員全員でOJTとOff-JTの指導に当たりました。
 この業界のことを全く知らない若者に対して、どのように指導すれば、きちんと伝わるのかについては、社員と検討する会議を数回重ねたことにより、社員全員の意識が高まったうえ、絆がより強くなったと思います。
 当初、担当する業務を理解できないのは、訓練生(新入社員)の能力に問題があるのではないかと考えていましたが、現在では、どのような人が入社しても、当社に必要な人材に育成していくことができると考えています。また、育成していく教育システムをつくることが中小企業の生きる道だと考え、これからは「ダイバーシティマネジメント」を目標にしていきたいと思います。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 当社のようなサービス業の場合、イベントとブライダルは、土曜日と日曜日、祝祭日での実施となりますが、フューネラルは、曜日に関係なくほとんど毎日あります。このため、時間に比較的余裕がある日にOff-JTを実施したいのですが、外部講師は、当社だけを担当しているわけではありませんので、外部講師の都合などもあり、訓練の時間を確保するのが一番大変でした。
 こうしたことから、制度普及推進員の方から1カ月ごとの訓練スケジュールを作成することを勧められ、「面倒くさいな」と思いながらも、作成し続けました。今考えると、この訓練スケジュールを作成したことによって、訓練生自身が何を覚え、何を習得すべきかについて学ぶことができました。加えて、その後の新入社員の教育でも大変役立ちましたので、制度普及推進員の方には、とても感謝しています。
 

4.制度の活用による具体的な効果

フューネラル(ご葬儀)現場でのOJT
フューネラル(ご葬儀)現場でのOJT

 これまでは、一つひとつの職務については当社独自のカリキュラムによって教育してきましたが、前述したように、当社の事業内容は、多岐にわたっているために、系統立てた教育をどのようにするかについて考えていたときに、ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練を活用した社内教育制度を知りましたので、取り入れてみることにしました。
 その結果、新規に採用する訓練生はもとより、講師を務めた社員をはじめ、全ての社員の意識が高まり、自分自身のキャリア形成の大切さを積極的に考えるようになってきたことが最も大きな成果といえます。
 また、当社での職務を分析したことによって、社員全員が共通して必要な能力と専門的に身に付けなければならない能力、現場で体験することによって身に付ける能力などが明確になりました。さらに、多岐にわたる技能をどのように身に付けるかについて、社員の1人ひとりが考えるようになってきたことも大きな成果の1つだと思います。
 現在では、社員自らが外部の研修会や講習会に積極的に参加しようという意欲を持って仕事に取り組んでいます。
 当社は規模の小さな会社ですが、将来を見据えると、世代ごとに優秀な人材が必要です。ジョブ・カード制度の若者チャレンジ訓練を実施したことによって、「そのためには、社員のキャリア形成が重要だ」ということを教えてもらいました。また、国から支給された奨励金を活用したことによって、訓練にかかった経費負担を軽減することもできました。
 今後も、社員一人ひとりのキャリアアップにトライしていきたいと思っています。
 

(平成27年7月現在)

若者チャレンジ訓練の概要

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若者チャレンジ訓練の概要